長期研修員(セネガル共和国)インタビュー

2020年7月28日

アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(ABEイニシアティブ)「修士課程およびインターンシップ」プログラムで広島大学に3月末まで在籍されていたセネガル共和国出身のMamadou Cissさんに、日本の生活を振り返っていただきながら、セネガル共和国について教えていただきました。

ご自身とセネガル共和国について教えてください。

名前: Mamadou Ciss
国籍:セネガル共和国
大学:広島大学大学院国際協力研究科
日本滞在期間:2年10か月

私の名前はママドゥ・シスです。 セネガル共和国出身です。広島大学大学院国際協力研究科(IDEC)を卒業しました。来日前母国では 私は5年間中等レベルの英語教師でした。

(帰国後はどうされますか?)
今後どうするか頭を整理しているところです。帰国するまでの間は友人と一緒に教育に関する記事を書いていて、教育開発の国際ジャーナルに投稿したいと思っています。

セネガル共和国は、アフリカ大陸の最西端に位置しており、複数の空路と海路があるため「アフリカの玄関(ゲートウェイ)」として知られています。セネガル共和国には、大陸内部からの乾いた風と、雨をもたらす湿った海風によって、乾季と雨季があります。

(自然災害はありますか?)
ないです。地震も、火山噴火も、サイクロンや台風もない。雨が降っても日本ほどではありません。日本の夏は、母国より暑く、苦手でした。

(信仰する宗教に多様性がありますか?)
おそらく95%がイスラム教徒で、5%がキリスト教徒だと思います。

好きな日本食とセネガル共和国の伝統料理を教えてください。

東広島のバスツアーを楽しむ様子

寿司やうどんが好きです。

(寿司が好きとありますが、生魚を食べる習慣はありますか?)
日本に来て初めて生の魚を食べましたが、美味しくいただきました。日本人のホストファミリーにお世話になっていて、お家に招待されて、寿司を一緒に作って食べました。
ホストファミリーの家に寝泊まりはしませんが、時々お互いの家を行き来して交流していました。セネガル共和国にも伝統料理はいくつかあります。
ピーナッツバターソースと肉(牛肉、子牛肉、羊肉、鶏肉、魚)の煮込みをご飯と一緒に食べるMafe。シチュールーを使って肉や魚を混ぜて作る、日本のカレーライスのような見た目のDomada。
トマトごはんとフライドチキンのTiebou ganar。チキンではなく、牛肉・子牛肉・子羊肉を使うTiebou yapp。魚料理とご飯のTiebou djieunがあります。どれも美味しいのでおすすめです。

日本の好きな文化、また、セネガル共和国と共通する文化があれば教えてください。

西条酒祭りに参加
日本の歌を歌いながら町を練り歩きました。

お寺や神社、花見、お辞儀、温泉が好きです。

(他国出身の研修員もお辞儀を挙げていました。セネガル共和国でお辞儀をすることはありますか?なぜお辞儀が良いと感じましたか?日本人の性格はどう思いますか?)
セネガル共和国ではお辞儀はしません。お辞儀には敬意が込められていると思うから好きです。
日本人とセネガル人は全然気質が違います。風習が違うからだと思う。母国では、食後にお茶を飲みながら家族と話を楽しむ習慣があります。セネガルのお茶はAtayaと呼ばれています。Atayaは会話のスターターであり、緑茶とフレッシュミント、砂糖を使用した3杯のお茶の儀式です。 各カップは人生と友情を象徴しています。1杯目は苦いお茶、二杯目は砂糖を入れて甘くしたお茶、三杯目はさらに砂糖を加えてとても甘いお茶にして飲みます。セネガル人はすることがなければお茶を飲みながらずっと話をしています。道端でも紅茶を売っています。そういう習慣があるから、例えば電車で出会った初対面の人とも何でも話をしますが、日本人は知らない人に話しかけることはないですよね。

共通する文化は、玄関で靴を脱ぐことです。

日本の大学はいかがでしたか?

カンファレンスでの研究発表

卒業式

広島大学に在学していましたが、国際基督教大学と早稲田大学で開催されたカンファレンスに参加するため東京にも何度か行きました。全国の大学から先生や学生が集まる場で、研究発表をして、発表後の意見交換では建設的なコメントをいただきました。とても刺激的で素晴らしい機会でした。