【施設訪問】如水館中学校 -校外で学ぶ、貴重な経験-

2021年12月27日

「世界」も「自分」も考える時間

クイズを通して世界を知ろう

ワークショップで活動する生徒たち

2021年11月17日(水)、広島県三原市にある如水館中学校2年生の皆さん50名がJICA中国に来てくれました。本来ならば9月に予定されていたJICA中国への訪問ですが、緊急事態宣言の解除を待って、日程を変更してお越し下さいました。
午前中は講義「JICAって何してるの?国際協力ってなぜするの?」。JICAが行う事業について、また公的機関が税金を使って国際協力を行う理由と意義、私たちの生活と開発途上国とのつながりなどを知って頂きました。
その後は、青年海外協力隊の体験談。現地での活動内容はもちろん、なぜ協力隊に参加しようと思ったのか、その経験が今にどう生きているのかなどを聞いてもらいました。自分の大事な将来について、自分自身で改めて考えるきっかけの一つになっていたら良い、と思います。
   
午後は、ワークショップ「世界がもし100人の村だったら」*を行いました。世界の国の人口や言葉、宗教、そして豊かさについて気づき、体感できるプログラムです。他のグループと自分のグループの状況の違いから、ささやかな対立が生まれたり、モヤモヤした想いが浮かんだり。疑似体験を通じて生徒自身が気づいたことや感じたことを、素直に言葉にして全体で共有しました。
残念なことですが、現実世界は決して平等ではありません。中学生という多感な時期にその事実を知ることで、また自分自身がその立場を体験して初めて気づく様々な感情から、相手の立場を想像し、思いを寄せる気持ちが芽生えるのかもしれません。「他者を思いやる気持ちを持つことや、今の現状を知ろうとすることの大切さを学ぶ機会になった」と、引率の先生から感想をもらいました。

*ワークショップ「世界がもし100人の村だったら」は、『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス刊、池田香代子再話)をもとに、開発教育協会(DEAR)が作成、発行の教材です。詳細は関連リンクをご参照ください。

変身しよう!民族衣装体験

新作のカラフル衣装を着て。ポーズ決まってます!

プログラムの最後は、思い出の一枚を撮るべく、お好みの民族衣装を着たり、楽器に触れたり、自由に過ごしてもらいました。開発途上国、というと、深刻な課題ばかりが頭に浮かんでしまうかもしれません。でも当然、私たちと同じく伝統的な文化や衣装、暮らしの知恵や娯楽があります。変身願望をくすぐられる衣装や帽子を身にまとい、その国の人になりきってポーズを決めている生徒の皆さんはきっと、異文化の楽しさ、豊かさにも気づいてくれたことでしょう。
コロナで外出もままならない中、今回のご訪問は貴重な校外行事だったと思います。2年生全員でしっかり考え、思いっきり楽しみ、たくさん笑ったJICA中国での時間が、中学校生活の思い出の1ページとなったなら嬉しいです。今度はぜひ、レストラン「ラコルト」のランチバイキングも食べに来て下さい。ありがとうございました!