ホテル待機中の長期研修員へのプログラム提供開始

第一弾 オンライン交流会

2021年7月19日

Welcome to Japan!

JICA中国では、この6月、受入対象国・人数には制限があるものの、12カ国から13名の長期研修員を受け入れることになりました。

マダガスカルの衣装に身を包んだ案件担当者の撮影風景

コートジボワールの色鮮やかな衣装*を着て、中国センターから歓迎ムードを伝える案件担当者

研修員達も、昨年度からの度重なる来日見合わせを経て、やっとの思いで来日を果たしました。
しかしながら、長期研修員はCOVID-19感染症の感染対策のため、来日前から検査や健康チェックを受け、長いフライトを経てやっとの思いで日本に到着しても、すぐにホテルに移動し、検疫のための隔離生活を余儀なくされています。

そこで、JICA中国は長期研修員に対し、独自のオンラインプログラムの提供を開始することにしました。
提供開始前に、まずは、直接会う事ができない長期研修員に向けて、案件担当者からウェルカムメッセージとして動画を撮影し届けました。
来日している研修員の出身国の民族衣装を着るなどして、短い動画に最大限のWelcomeの気持ちを込めました。

研修員からは、
“I loved to "meet" all of you in such a spontaneous way. I felt welcomed and I was even more eager to meet each one of you personally. ”
『自発的な形で皆さんに会えて嬉しいです。歓迎の気持ちが伝わり、皆さんと直接会いたいという気持ちが、より一層強くなりました。』や、
”It was very nice and so warm. It gives me that feeling like I am in my second country. ”
『とても素敵で温かかった。日本が第二の母国のように感じられた。』とのコメントがあり、安心感を持った印象でした。
少しでも不安感を取り除けたらと、メール・電話でのサポートも継続しています。

*民族衣装関連情報
 JICA中国では、中国地方の教育機関を対象に民族衣装の貸出を行っております。
 詳しくは「関連リンク」をご確認ください。

ホテル滞在中の長期研修員にオンライン交流会を提供

オンラインセッション中、撮影に笑顔で応じる長期研修員
終始和やかな雰囲気で会話を楽しんだ

Welcome動画の次に提供したのが、隔離生活後は中国地方の大学に在籍することになる長期研修員同士をつなぐオンライン交流会。
来日済みのJICA中国所管の研修員8か国9名全員が参加しました。

会の最初に健康状態を1(悪い)から10(良い)の10段階で自己評価をしてもらいましたが、隔離期間が終わりに近づいている研修員は10に近く、時差ボケや慣れない隔離生活が始まったばかりの研修員は6と評価していました。

続いて、それぞれ自己紹介をし、趣味や来日経験や日本の好きな所・興味がある文化などを話し合いました。
同じ状況で過ごす研修員と共感し合い、励まし合う姿がとても印象的でした。
各大学で研修員がこれから研究していく課題やその大学を希望した理由などを自発的に話す研修員もおり、同じタイミングで来日した他国の研修員が、これから他大学でどのような研修に参加するのか、皆、興味津々でした。
同じ場所で隔離期間を過ごしていても、来日・大学移動するタイミングが異なるので、隔離場所で直接会う事はないが、同じ境遇を経験している研修員の心の結束が強くなったことを感じました。

研修員からは、
“I enjoyed the interactive session we had, I was so happy to meet participants from different countries. It removed my boredom, since in quarantine, here I am mostly in my room and I rarely interact with other JICA participants. If possible, let us have the sessions more often. ”
『対話式のセッションがとても楽しかった。他国の研修員と会えて嬉しかった。検疫隔離中は、部屋にずっといて、他の研修員に会う事もできなかったので、セッションによって退屈による倦怠感を取り除かれました。』
とのコメントがありました。リラクゼーション効果も大きく、実施の意義を感じました。

オンラインセッション修了後、長期研修員同士が自由に交流できるように希望者には連絡先交換をしてもらい、今後の交流の橋渡しをしました。
“We can have a frequent online meeting after today.” 『今後も頻繁にオンラインで会おう』と声を掛ける研修員もおり、研修員による自発的な今後の交流に期待したいと思います。

JICA中国は、引き続き、提供可能なプログラムを検討しております。
第2弾はJICA海外協力隊で日本語教育隊員として活動した案件担当者による日本語レッスンです(7/8(木))。