JICA エコ・チャレンジ ~めざせ!SDGsアンバサダー~

2021年12月14日

JICA エコ・チャレンジ ~めざせ!SDGsアンバサダー~ 開催!

11月23日(火・祝)、JICAエコ・チャレンジ ~めざせ!SDGsアンバサダー~が開催されました。元々、9月23日(木・祝)に開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期となったものです。小学生3~6年生を対象に、SDGsをめぐる問題や取り組みについて紹介しました。

SDGsクイズとSDGsの具体化に取り組むNPO法人Colorbath さんのお話

ソーラーボイラーの仕組みは虫眼鏡と同じ。おひさまでお湯が沸きます。

ひろしま国際プラザの広いロビーに集まった子どもたちは、最初に〇✕クイズに挑戦。「2021年のSDGsの達成度、日本は世界で10位以内である。ホント?ウソ?」(答えは✕。18位)など、JICAの役割やSDGsにまつわる色々なことを学びました。
次に、アフリカ・マラウイでソーラーボイラー(太陽の光を集めてお湯を沸かす装置)を使った衛生改善の取り組みを支援している、山口県のNPO法人、Colorbath(カラバス)の椎木さんと吉川さんのお話を聞きました。燃料を薪に依存するマラウイではお湯を沸かすのは重労働。そのため医療器具の煮沸消毒が十分でなく、衛生面での課題があります。ColorbathさんはJICA草の根技術協力事業に参加し、この課題に現地でも簡単に維持管理できるソーラーボイラーを使い、衛生改善に取り組んでいますイベントに参加した子どもたちは、遥か遠いマラウイの地でソーラーボイラーを組み立てる様子や、草の生い茂ったデコボコ道を移動するColorbathさんの動画を見て、日本とは異なるマラウイの状況を興味深く感じていました。
お話のあとは、全部で17あるSDGsの目標の中から、取り上げられた項目のSDGsシールを台紙に貼っていきます。クイズとColorbathさんのお話で5枚のシールをゲット!さあ、それはどのシールか分かりますか。詳しく知りたい方は以下のColorbathさんのHPをご確認ください!

みつろうラップ作り

【画像】次は、3つのグループに分かれて、色々な体験にチャレンジ。「みつろうラップ作り」「異常気象」「世界の食糧事情」を順番にまわっていきます。
「みつろうラップ」は、ミツバチの巣からとれる蝋(みつろう)を布にコーティングした食品用ラップです。みつろう自体のもつ抗菌作用により、通常のラップよりも食品が長持ちするうえ、洗って繰り返し使えるのがすごいところ。東広島市の市民団体「ひがしひろしま環境家族」の小池先生に、なぜ作るのか、その意義や作り方を教わりました。子どもたちは、家から持ってきたはぎれ布の上にみつろうチップを置いて、ゆっくりアイロンで押さえます。アイロンを使うのは初めてという子もいましたが、全員、無事に作ることができました!

異常気象に立ち向かう、パキスタンのレーダーについて知る

ジシャーンさん、ビデオメッセージありがとうございました!

「異常気象」ブースでは、パキスタン出身のJICA研修員ジシャーンさんからお話を聞くはずでしたが、ジシャーンさんが一時帰国をしなければならなくなったため、ビデオメッセージでの出演となりました。パキスタンは、2010年の大洪水のほか、繰り返し起こる水害に悩んでおり、JICAが出資して今年2月、パキスタンにレーダーを新しく作りました。ジシャーンさんはそのエキスパートです。子どもたちは、レーダーの仕組みのほか、今年のノーベル賞受賞者の真鍋淑郎さんが、二酸化炭素が地球温暖化を引き起こすことを突き止めたことなどを知りました。

コオロギせんべい、どんな味?

波と魚の動きが分かるかな?

「世界の食糧事情」では、2030年に、人口の増加により地球上のタンパク質が不足してしまうことを紹介。特に陸のタンパク質として近年注目されているのがコオロギです。国連でも推奨されている昆虫食。環境負荷が少なく、雑食で成長も早い!では、どんな味なのか?地球の未来を救うことになるかもしれないコオロギを使ったせんべいをみんなで試食しました。見た目は少し灰色。おそるおそる口にした子どもたちですが「おいしい!」「えびせんべいの味だ!」とにっこり。もう1枚のコオロギせんべいをおうちの人へのお土産にする子どももいました。
また、海に囲まれた日本の食生活を支える、海の生き物を守る具体例として、2013年の超大型台風により甚大な被害を受けたフィリピンに、広島県内の日東製網株式会社が、そのいけす作成技術をJICA事業を通じて伝えたことを取り上げました。水槽の中にいけすにみたてた網を入れ、ドライヤーを台風に見立てて実験をしました。「台風だー!」とドライヤーで波を立てると、通常のいけすは流されてしまいましたが、日東製網の浮沈式いけすは流されず、魚を守る様子が確認できました。

JICAエコ・チャレンジSDGsアンバサダーが誕生!

SDGsシール、たくさん貼れました!

すべての体験が終わると、SDGsシールを10枚獲得。「JICAエコ・チャレンジSDGsアンバサダー認定証」が授与されました。認定証の有効期限は2030年12月31日、SDGsの目標達成期限となっています。今回のイベントで知ったことを、周りの人に伝えるのがJICAエコ・チャレンジSDGsアンバサダーの役割です。自主学習ノートに学んだことを書いて担任の先生に報告した子もいたとのこと。小さなアンバサダーの活動が始まっています。参加してくださった皆様、ありがとうございました。