【イベント報告】2022年度 宮島ツアー(研修員の福利厚生 日本文化理解の一環)

2022年11月11日

わくわくの宮島ツアー

11月3日(木・祝)、JICA研修員22名が宮島ツアーに参加しました。今回参加してくれたのは、ケニアや南アフリカなど7カ国出身の研修員から成る「学校ベースの学習の質改善と教育行政の支援」コースと、全員がモロッコ出身である「節水灌漑(かんがい)システム普及」コースの2コースの研修員です。みなとても陽気な方々で、今回のツアーをとても楽しみにしていました。お天気は秋晴れで、宮島へ向かう足取りも自然と軽くなります。長らく修繕工事のためカバーがかかっていた、宮島のシンボルの大鳥居ですが、ツアー実施日の少し前に覆いが外されました。その嬉しいニュースに、行きのバス内でも研修員からわくわくが伝わってくるようでした。

朱い大鳥居がお出迎え!

大鳥居と青空のコントラストが美しい。

真剣にお参りをするモロッコのマダニさん。

宮島へ向かうフェリ—で早くも撮影会が始まりました。大きなカメラを手に次々と撮影するウガンダのアナニアスさんは「全てがとても美しい!」と大興奮。対岸に見える弥山(みせん)や大鳥居もしっかり写真に収めたようでした。
宮島へ到着した午前10時すぎは潮が引いていて、残念ながら海に浮かぶ厳島神社を見ることはできませんでしたが、その代わりに、鳥居の近くまで歩いて行くことができました。それぞれが干潮ならではの楽しみ方をしたようです。
観光客で賑わう厳島神社の中では、七五三の参拝客も見られ、祈祷中の場面にも遭遇し、研修員たちは日本の文化に興味津々な様子。ヨーロッパの各国へ行ったことがあるというモロッコのマダニさんは「数々の国を訪れたけど、日本はどの国とも全く違う。とても興味深いです。」と感想を述べてくれました。そんなマダニさんは、他の観光客を真似て「二礼二拍手一礼」に挑戦。どんな願いごとをしたのでしょうか、叶うといいですね。
その後の自由行動では、水族館へ行ったり、五重の塔を見学したり、それぞれが充実した時間を過ごしたようでした。また、にぎり天(さつま揚げを棒状にしたもの)や牡蠣も好評で、食べたにぎり天の種類を笑顔で教えてくれる方もいました。

おいしい「宮島」

おいしいもみじ饅頭が焼けるかな?

ツアー最後のイベントは、お待ちかね「もみじ饅頭手焼き体験」です。自由時間にもみじ饅頭のカスタードクリーム入りを食べたというモロッコのアミさんは「すごくおいしかった!」と照れ笑い。待ちきれずにフライングしてしまったようです。
いよいよ体験時間です。用意された道具や材料を前に、早く取り掛かりたくてそわそわした様子がこちらまで伝わってきます。研修員は、熱々に温めた金型にそーっと生地を流し込みます。もみじの形に焼きあがった際は、拍手と歓声があがるほど盛り上がりました。
出来立てのもみじ饅頭を手に、一同は帰路につきます。フェリー乗り場へ移動しようとしたその時、モロッコのラーカリさんが「どうしても買いたいものがある!」と足早に表参道のお店へ向かいます。付いていくと彼の手には「にぎり天」が!「みんながおいしいと言っていたので、食べなかったら後悔するところだった。」と、にぎり天のねぎたこ味を購入し、大満足の様子。「美しい」宮島と「おいしい」宮島のどちらも体験出来ました。

友情は永遠

一日でとっても仲良くなりました。

「最高の一日だった!ありがとう。」とバスの中で一日を振り返る研修員たち。宮島ツアー前日に出会ったばかりの彼らですが、お互いを「Brother(ブラザー)!」と呼び合うほど意気投合したようでした。研修コースを超えて、国境を越えてできた絆を見ることができました。「宮島ツアーのおかげで、新しい友人と素晴らしい時間を過ごせました。」と笑顔で言ったのはモロッコのウズダンさん。その友情をいつまでも忘れないでほしいものです。