【イベント報告】2023年度 御薗宇小学校運動会

2023年5月31日

4年ぶりの運動会!

5月21日(日)、初夏の日差しが降り注ぐ中、東広島市立御薗宇小学校春季大運動会が開催されました。コロナ禍で中止となっていた、区民体育大会との合同開催は実に4年ぶりです。今回、シリア、エジプト、パキスタン、インドネシア、フィリピン、ルワンダ、モザンビーク出身のJICA研修員8名も、地域チームの一員として住民の方々と一緒に参加しました。日本の学校文化の代表的な行事のひとつでもある「運動会」。その一大イベントに参加できるということで、研修員はわくわくしながらこの日を迎えました。

児童の姿に感動

準備運動をする研修員たち

最初は、全児童による応援合戦でした。一部の児童はグラウンドでパフォーマンスを披露します。赤組と白組に分かれた児童の中に、黒い羽織りと長い鉢巻をまとった児童を見つけたシリアのバトールさん。「彼だけどうして違う格好をしているのですか?」と不思議そう。各組の団長ということを知って、相手に負けじと大きな声を出して一生懸命頑張る姿に心を打たれたようでした。そんな彼女の「推し」チームは赤組だそう。すると横から「僕は白組の演技が好きだった。」とルワンダのエリックさん。二人が盛り上がっていると、どうやらその他の研修員にもそれぞれ応援したいカラーがあるようです。全身で表現する児童たちにパワーを貰い、その後の競技に備えました。

がんばって!

バスケットにボールを入れて運ぶクラリザさん(フィリピン)

歓迎のメッセージに感動…!(控室にて)

今回研修員が参加した競技は4種類。玉入れや綱引きなど、日本人にとっては馴染みのある競技ばかりですが、初めて参加する研修員は「自分に務まるか…」と少し不安そうな様子。しかし一緒に出場する地域チームや児童の輪に入り、競技を終えて戻ってきた研修員たちは充実感たっぷりの笑顔を見せてくれました。同じチームのメンバーから「すごい!速かったですね!」と声をかけてもらったフィリピンのクラリザさん。競技後も束の間の交流タイムを過ごしていました。
昼食を挟んで、午後に残すは「一般混合リレー」のみ。それまで地域チームのメンバーとして参加していた研修員ですが、このリレーは「ひろしま国際プラザ」チームとして出場します。「リレーで重要なのはバトンパス!」ということで、昼食後に控室でバトンパスの練習を行いました。
バトンをもらう手や、体の向きなどを確認して、まずは1回目。最初はもたつきましが、コツを掴んだのか2回目の練習ではスムーズに!練習を通して、リレーメンバーにも連帯感が生まれ、やる気がみなぎっていました。
さぁ、いよいよリレーが始まります。競う相手は地域住民の精鋭から成る選抜メンバー。ひろしま国際プラザチームも奮闘しましたが、結果は残念ながら最下位でした。それでも走り終わった研修員たちの表情は明るく、日本の学校行事を全力で楽しんだことがしっかりと伝わってきたのでした。

お疲れさまでした!

タメレさん(モザンビーク)が参加した地区が優勝しました!

閉会式では表彰式がありました。全力で頑張った研修員たちは、児童や地域の方々と一緒に、お互い拍手をしながら労い合いました。
モザンビークのタメレさんが参加した地区が見事優勝!共に奮闘した仲間として優勝旗を手に記念撮影ができました。「今日体験したことすべてが素晴らしい思い出です。」と嬉しそうなタメレさん。貴重な体験となりましたね!
今回、初めて日本の運動会に参加することができた研修員たちは、この日のためにしっかり練習をしてきた児童の姿、指導する教職員の姿、そして一緒に盛り上げる地域住民の姿にとても感心していました。日本の文化を深く知る体験ができて、一体感を味わわせてくれた御薗宇小学校のみなさま、地域住民のみなさま、本当にありがとうございました。そして大変お疲れ様でした!