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【フィジー⇔静岡県】 あたりまえって何だろう? ー静岡県沼津市立今沢小学校(2025年7月)

2025年7月17日、静岡県沼津市立今沢小学校6年生の児童の皆さんに向けた、JICA国際協力出前講座を行いました。6年生の64人が参加し、フィジーで活動中のJICA海外協力隊、時實麻優(ときざね まゆ)さんを講師に迎え、フィジーのことや生活をする中で学んだ「あたりまえ」について聞きました。また、環境を守るために自分たちに何ができるかを一緒に考えました。
時實さんは、首都に隣接したラミ町の役場において、環境教育隊員として大洋州全体の課題でもある廃棄物削減のための活動をしています。

【“大好きな”フィジーについて、楽しく、わかりやすく伝えてくれました】

フィジーの言葉でのあいさつからスタートした講座は、事前に準備した青色のバトンを担当の先生、児童の皆さん、時實さんが画面越しにパスをしながら、質問したり、答えたりという楽しい方法で進められました。
フィジーの食べ物や海、生活に関することから、協力隊に参加したきっかけ、フィジーに行ったことで自分自身で何が変わったかなど、児童たちから自由に発せられる多くの質問に対して、時實さんが写真や動画をふんだんに示しながらひとつひとつ丁寧に答えてくれました。
このような児童たちとの活発なインタラクティブな講座ですが、青年海外協力隊(ホンジュラス・小学校教育)の経験者でもある本講座担当・生田佳澄先生によるさまざまな雰囲気づくりの工夫が基礎にあって、そこに時實さんの穏やかな人柄が相まって、楽しく学ぶ時間となりました。

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現地語のあいさつで元気にスタート

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時實さんはコンポスト作りやリサイクル、学校や地域住民への啓発を行っています。

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児童からの多くの質問に丁寧に答えていただきました。

【どうして海外で仕事をしているのかについても話してくれました】

小学5年生のときにはじめてインドに行ったという時實さんは、路上で暮らす子どもと出会ったことをきっかけに国際協力へ関心が芽生えたといいます。そうした気持ちを持ち続けながらも、学生時代を過ごし、社会人として3年目を迎えた時にコロナ禍があり、「できるときにやりたいことをする」と決意して英語留学のためフィジーへ。フィジーを大好きになる一方で、深刻になっているゴミ問題を知り、「何とかこの国の環境を守りたい」と、JICA海外協力隊に参加した経緯などを話してくれました。

【フィジーでおきていることを知り、自分にできることを考えるきっかけに】

講座の後半では、いまフィジーが抱えていること(気候変動、海洋プラスチック問題、車の不法投棄問題)からSDGsについても触れました。児童たちは、つながっている世界において自分たちに何ができるのかを真剣に考え、自分の言葉でみんなに共有する時間を持ちました。
最後の時實さんからのメッセージは、フィジーでの暮らしを通じて気づいた「あたりまえ」の違いについてでした。人により、場所により、国により、いろいろな価値観があり、互いにを知ろうとすることが大事だと伝えてくれました。

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今沢小学校6年生の皆さんは大変活発に発言してくれました。

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フィジーの再生可能エネルギーについても質問もでました。

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日本の環境問題を知り、自分たちができることを考えました。