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【ガーナ⇔大阪府】 It's a small world! ー大阪府羽曳野市立高鷲小学校(2025年8月)

2025年8月28日、大阪府羽曳野市立高鷲小学校2年生の児童の皆さんに向けた、JICAオンライン国際協力出前講座を行いました。2年生の43人が参加し、ガーナで活動中のJICA海外協力隊、梶美咲(かじみさき)さんを講師に迎え、ガーナでの暮らしや配属先の小学校での授業の様子を紹介してもらいました。梶さんは、ガーナ南東部のヴォルタ州の州都ホ(Ho)にあるインターナショナルスクールで算数と理科を教えています。

【授業で使う教材は手作り!】

梶さんは、配属先の小学校で、教材は手作りし、工夫して教えているそうです。「モノがないこともあるけれど、代わりになるものを使って、授業を進めていますよ」と、手作り算数セットの写真も見せてくれました。ペットボトルのふたをブロックにしたり、ひもをものさしにしたりと、身の回りにあるものでも工夫することで、色々なことができるという発見にもなったのではないでしょうか。

児童の皆さん、モニターに釘付けです。

モノがなくても工夫次第!

折り紙を切って図形のお勉強

【1週間に1回しかでないお水が出た!】

講座の中では、ガーナの生活(買い物、電気、ガス、水道など)についても教えてくれました。買い物も日本のように値段が決まっていないので、慣れるまで大変だったことや、停電がよくあること、ガスは自分で重いガスシリンダーを転がしながらガソリンスタンドまで買いに行くなど、日本とは違った暮らしの違いも知ることができました。その中でも、「水道の水は1週間に1回しかでない」というのは、多くの児童の印象に残ったようで、学校の先生が講座後に実施した「授業(講座)の振り返り」の用紙には、「1週間に1回しか水がでないことをはじめて知った」と書いてくれた児童もたくさんいたようです。さらに、講座の生中継のなかで、うれしいハプニングがあったことも印象に残ったきっかけだったかもしれません。「水が出ない蛇口見てみる?」と、梶さんが浴室の蛇口をひねるとなんと水が出たのです!「水が出る!」と嬉しそうにバケツに水をためる梶さんと「水でてるやん!」という児童のツッコミがなんとも楽しい一場面でした。

児童からは「ガーナではどんなお金を使っているの?」という質問も!

ガスを手に入れるのも一苦労。途中でひと休みしながらガスを買いに行きます。

「水の出ない蛇口」を見せるつもりがなんと水が!うれしいハプニングでした。

【It's a small world! 世界はただひとつ】

講座の最初に児童の皆さんに『It's a small world!の歌詞の意味を頭の隅に置いて話を聞いてみてね』と伝えていた梶さん。遠いガーナという国について、たくさんの動画や写真とともに紹介してくれましたが、児童の皆さんも、とても明るい梶さんのお話に、相づちを打ったり、元気なリアクションをしながら、終始興味深々にお話を聞いていました。

講座の最後に、It's a small world!の歌詞をもう一度画面に映し出し、児童の皆さんに向けてこんなメッセージを伝えてくれました。『こんなに遠いところに暮らしているガーナ人も日本人も嬉しければ笑い、悲しいことがあれば涙が出る、世界中に住んでいる人たちの気持ち(心)はみんな一緒、同じなんだよ。世界は広いけれど、心はお隣同士にいるように、まあるい1つの世界に住んでいるのだから、いろんな国のことを知ったり、話しかけてみたり、他の国のことをぜひ調べてみてくださいね』

梶さんが伝えたかったメッセージ、児童の皆さんにも届いたことでしょう。

最後にみんなでガーナのダンスも踊りました!

学校の先生が講座後に実施した「振り返り」