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【開催報告】2025年度「国際理解教育/開発教育指導者研修」後半研修を実施しました。

2026.02.13

 1月31日(土)、2月1日(日)に、2025年度『国際理解教育/開発教育指導者研修』(主催:JICA地球ひろば、後援:日本国際理解教育学会)の後半研修を実施しました。

 1日目は、全国各地から参加した19名の先生方が国際理解教育/開発教育の授業実践の発表を行いました。2日目の公開セミナーでは、ゲストスピーカーの尾木直樹先生の講演の後、参加者から3名の代表の先生が授業実践を報告しました。

〇遠い国の出来事を「自分ごと化」するために

 1日目の実践報告会では、先生方が3つのグループに分かれ、前半研修を経てどのように授業を行ってきたのかをグループ内で報告しました。どの先生方も熱い思いをもち、自身の体験やそれに伴う考えをどのように授業に組み込み、生徒に伝えるか、悩みながらも工夫を凝らした授業実践を発表しました。

 実践報告会で多くの先生方が発したキーワードが、「自分ごと化」でした。離れている国の文化や問題は生徒たちにとって遠いものですが、先生という身近な存在が発信することにより、その問題を「自分ごと化」して主体的に学ぼうという姿勢が生まれたことが、大きな成果だと感じました。また、JICAの「オンライン出前講座」を活用した先生方からは、無料で実施できて汎用性があることや、遠い国で暮らす現地で活動中のJICA海外協力隊と子どもたちが直接繋がることで、とても良い経験となったとの感想がありました。

 実践報告の後は、発表者それぞれが、担当のアドバイザーの先生よりアドバイスをいただきました。本研修では、日本国際理解教育学会から大津和子先生(北海道教育大学 名誉教授)、藤原孝章先生(同志社女子大学 名誉教授)、中山京子先生(帝京大学 教育学部 教授)、中澤純一先生(東京未来大学 モチベーション行動科学部 講師)の4名の先生方にアドバイザーを務めていただきました。昨年8月の前半研修での学習(活動)指導案の作成指導に始まり、昨年秋の各先生による授業実践には、オンラインでの参観や実際に足を運ばれることもあり、研修期間中を通して、お忙しいなか熱心にご指導してくださいました。

〇学校の主人公は「こども」

 2日目の公開セミナーは、ゲストとして尾木直樹先生をお迎えし、「尾木ママ流 未来を共に創る力を育むヒント」というテーマで、生徒がグローバルな視点を持つことの大切さをお話しいただきました。尾木先生は、「JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト」の入賞者とともに海外研修に参加し、2023年にタイ、2025年にインドネシアの教育現場を訪問しました。そこで生徒たちが学びや気づきを得る様子を見て、世界の問題と生徒自身がつながる感覚を持つことが大切だとお話ししてくださいました。

 また、社会の変化につれて、多様な生徒に寄り添うために、多様な先生が必要であるとお話しくださいました。現代ではAIの発達により、IQ(Intelligence Quotient:知能指数)よりもHQ(Humanity Quotient:人間性指数)、人間力が問われる時代であるといいます。変化していく子供たちに合わせて先生方も認識をアップデートすることの重要性を感じました。


 セミナーが終わった後も参加者との交流を楽しむ尾木先生の姿から、尾木先生の明るく優しいお人柄によって、会場が温かい雰囲気に包まれたことが感じられました。

〇視野を広く持つことの大切さ

 午後は、アドバイザーの中山京子先生と、中澤純一先生から講義をしていただきました。中山先生の講義では、本研修に参加した先生方が、理解者や学びあう仲間を増やすためにはどうしたらいいのかを、ワークを用いて内省しました。参加者自身の強みや弱み、目標をもう一度客観的に見直すことや、時には教育だけではなく、違う世界に飛び込んでみることの意義を学びました。また、中澤先生の講義では、国際理解教育/開発教育に関して理論と実践の両方が大切であり、継続して行っていくことの必要性をお話ししてくださいました。

〇おわりに

 本研修では、国際理解教育/開発教育に関心のある先生同士の議論や交流を通じて、触発されたり、考えを深めたりする様子に感銘を受けました。また、尾木先生やアドバイザーの先生方のお話を聞き、自身の意見を中心とするのではなく、生徒に寄り添った国際理解教育/開発教育の在り方について、よく考えるきっかけになる素晴らしい研修であると感じました。

 最後に、本研修にご協力いただいた日本国際理解教育学会アドバイザーの先生方に深く感謝申し上げます。

(JICA 広報部 地球ひろば推進課 インターン生 外舘 日菜子)

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