<ほっかいどう地球ひろば 地球案内人>石井優子さんにインタビューしました!

2024.03.01

JICA北海道(札幌)の世界を学べる体験型展示施設「ほっかいどう地球ひろば」ではJICA海外協力隊の経験者が地球案内人として、展示の案内や、体験談をお話しています。今回は、青年海外協力協会(JOCA)でインターンシップをしている松林叶望さん(北海道文教大学国際教養学科3年)が、地球案内人にインタビュー!アフリカ大好きな石井優子さんを紹介します。

幼稚園のころからケニアに行きたかった 派遣先では創意工夫を求められた

地球案内人 石井優子さん

【初めに、JICA海外協力隊に行かれたきっかけを教えてください。】
 幼稚園生の頃に、テレビでケニアの夕陽を見て絶対に行くと決めていました。その後は、札幌の北海道大学の近くの保育園で保育士として働いていていました。そこでは、留学生の子たちがたくさんいて、関わっていくうちに海外に行きたい、ケニアに行きたいと思うようになりました。ケニアに行きたい、だけではなく、住みたいと思っていたので、スワヒリ語留学に行き、視察したNGOで留学後に現地採用として働くことになりました。スラム街で教育援助を行っていましたが、自分の専門職である幼児教育を生かしたかったので、JICA海外協力隊に応募しました。

【エジプトとニジェールに派遣されていたとお聞きしたのですが、具体的にどのような活動をされていましたか?】
 どちらとも幼児教育の職種で派遣されていました。
エジプトでは、直接幼稚園に入って、運動と美術を教えていました。美術の時間では、子ども達が同じような絵を描いたりと、想像力が少なかったように思ったので、自由な発想ができるような環境を整えていきました。
ニジェールは最貧国なので、幼稚園に通える子ども達はみなさんお金持ちでした。幼稚園の先生の給料が払われないことが続き、先生が6ヶ月ストライキをしたこともありました。配属先は、幼稚園監督局という省庁で、先生方への巡回指導、教材の作成を行っていました。

【ニジェールの幼稚園に通うのはお金持ちの子どもしか行けなかったんですね?】
 そうですね。行けない子ども達は畑仕事などをしていました。それでもたくましく生きている人がたくさんいました。お金がなく遊具も遊ぶ物もないので、その場にあるものを使って遊び道具にしていました。臨機応変に対応できる、創意工夫ができました。日本ではたくさんの道具があるけれど、人間に備わっている「知恵や創意工夫」などを発揮しながら行動することができました。

更別村で生かせた協力隊の経験と、今後について

編み物教室の様子がまとめられた本を見せていただきました

【協力隊の活動がどのような事に活かされていますか?】
 協力隊の活動が活かされたのは、2020年に更別村で生涯活躍の街コーディネーターとして活動したことでした。村の人々との関わりやコミュニティーのなかでの立ち位置を考え、高齢者の方々と一緒に編み物をはじめると、そこが行き場となり生き生きしている人が増えました。その教室で作成した作品を施設に寄付もしました。若いお母さん方も編み物を始めるようになり、編み物グループができました。その後は、健康を身近に考えている人、歩きたいという年配の方向けに”歩こう会”というグループを作り、時間を決めて村を歩いたり、温泉施設の中にカフェを作り、メニュー開発も行ったりと、様々な活動を行っていました。
 更別村での活動では、環境に恵まれどんどんアイディアが湧き出てくるという状況でした。協力隊のときに染みついた経験を、そのまま生かすことができました。一度だけの経験で終わるのではなく、一生自分の中でその経験は生き続け、繋がっていくことが「財産」だということを改めて思うことができました。

【石井さんは、今後やりたいことはありますか?】
 落ち着いたら、また海外に行きたいと考えています。2年ほど行って、帰ってきたときには、また皆さんに還元したい。もう一度海外の刺激を受けたいなと思います。

【どこの国に行きたいと思っていますか?】
 アフリカですね。同じ国に行くのではなく、モロッコに行きたいです(中東ですかね)。モロッコのタイルだったり、雑貨も好きですね。どこかに好きがあると楽しみにつながっていくと思います。

【最後に、今の学生達に何かアドバイスはありますか?】
 まずはやっぱり、一歩踏み出すことですね。ちょっと外出てみたら、何か見えてくることが色々あると思います。特にコロナで閉ざされた時期があるので、それを取り返すような気持ちで外へ出て見ると、面白いことがたくさんあるので、ぜひ見てください(みないと人生もったいないですよ)


【貴重なお話、ありがとうございました!】

(文:JICA北海道インターン 北海道文教大学国際学部国際教養学科3年 松林叶望)

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ

RECOMMENDこの記事と同じタグのコンテンツ