<ほっかいどう地球ひろば 地球案内人>沢井孝介さんにインタビューしました!

2024.04.16

JICA北海道(札幌)の世界を学べる体験型展示施設「ほっかいどう地球ひろば」ではJICA海外協力隊の経験者が地球案内人として展示の案内や、体験談をお話しています。今回は、青年海外協力協会(JOCA)でインターンシップをしている友廣香蓮さん(北海道文教大学国際教養学科2年)が、地球案内人にインタビュー!日本語教師としてウズベキスタンで活動した沢井孝介さんを紹介します。

ウズベキスタンでは日本語教師として活動

ウズベキスタンの民族衣装を着た沢井さん

【本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。まず初めに、JICA海外協力隊に行かれたきっかけを教えてください。】
もともと日本語教師の資格を取ったときに、国内で勉強している外国人に日本語を教えたいと思っていました。しかしながら、経験もなく資格取り立ての自分には難しさを覚えました。そんなときに海外で修行しようと思い、真っ先にJICA海外協力隊が思い浮かびました。JICA海外協力隊に合格するために、タイに行ったり国内で日本語教師のボランティア活動したりなど様々なことにチャレンジしました。

【ウズベキスタンでは、どのような活動をなさっていましたか?】
高校生を中心に、たくさんの現地の子どもたちに対して日本語教育をしていました。ただ、全体を見ると日本語教育だけではなく幅広い活動をすることができました。例えば、子どもたちの心に寄り添い、ケアをするような活動もできました。ウズベキスタンでは学校や先生に対して生徒が声を挙げるなどができない風潮がありましたが、そんな中で自分だけでも生徒の声に耳を傾けようと努力しました。このように活動の枠がどんどん広がっていった経験は、私にとってとても大きな財産になったと思います。
学校内では自分が教える側で子どもたちは学ぶ側という立場ですが、学校の外にでると、彼らが逆に教えてくれる立場になってウズベキスタンの様々なことを教えてくれました。お互いが教え合う間柄になっていき、時間が経つにつれ、子どもたちとは友達のようなフラットな関係性を築き上げられたりしました。

【主要言語が複数ある中での活動はどのようなものでしたか?】
公用語はウズベク語ですが、教室内だとウズベク語とロシア語、得意な言語が生徒によって違ったため、最初はどうすれば良いか分からず、困惑しました。もともと自分は、JICAの訓練を経てウズベク語をある程度習得したので、基本ウズベク語で生徒とコミュニケーションを取ろうと思っていましたが、ロシア語を話す生徒のつまずきになってしまうと考えました。実際、ウズベク語で育った子は少しだけロシア語を理解できるけれど、ロシア語で育った子はウズベク語を全く知らないなど、それぞれの言語理解度も生徒によって差がかなりありました。そのため、できるだけウズベク語を使わずに日本語を使って会話することを意識しました。やむを得ずウズベク語を使ったときは、必ずロシア語を話す生徒のことにも目を向け、ロシア語でこれは何て言うの?と聞いたりなど全員が平等に学べる環境作りに尽力しました。
日本人の感覚だと、言語が複数あるなんて不便と感じてしまうかもしれないけど、だからこそお互いが助け合う構造が自然と作られていたため、一見不便であっても良い意味でも捉えられるのではないかと思います。

現在はJICA海外協力隊の経験を活かしJICA北海道に貢献

【協力隊の経験が現在の活動にどのように活かされていますか?】
JICA海外協力隊で現地の子どもたちと数多く関われた経験を活かし、子どものためという意識を念頭に活動しています。ウズベキスタンでの弱い立場にいる子どもたちを間近で見たことにより、子どもたちの曇った顔を笑顔に変えられたりすることにとても大きな価値があることに気づきました。
また、反対に年配の方に寄り添った活動もしていきたいと考えています。ウズベキスタンでは、年配の方々が常に笑顔で幸せそうに見えたのがとても印象的で、日本と対照的な光景なのではないかと思います。JICA海外協力隊になる前に行ったタイでも、同じことを感じました。

【最後に、学生に向けてアドバイスをお願いします。】
過去にやってきたことは必ずどこかで活きてくるということを伝えたいです。迷ったら、まずはやってみることが大切かなと思います。自分自身、昔取得したワインソムリエの資格のおかげで、タイでワインを通じた欧米人の友達ができたり、ウズベキスタンでワイナリーの方から招待を受けたりと、やっておいて損はないということを何回も経験してきました。この考え方を常に心に留めておく、そうしたらきっとこれからの人生にさらなる広がりが出てくるのではないかと思います。

【ありがとうございました!】

(文:JOCAインターンシップ 北海道文教大学 国際教養学部2年 友廣香蓮)

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