【JICA基金事業】マラウイ共和国のダーワさんが高松市立木太中学校を来訪しました
2025.07.25
7月9日(水)、高松市立木太中学校(以下、木太中学校)の1年生(224名)および2年生(246名)を対象に、マラウイ共和国から訪れているOrphan Affairs Unit(孤児支援団体、以下、OAU)の事務局長ティモシー・ダーワさんが講話を行いました。OAUは、元青年海外協力隊の田村美津子さん(派遣国:マラウイ/職種:幼稚園教諭)らによるOAU Japanの支援を受けており、今回の本邦研修は「世界の人びとのためのJICA基金(※1)」を活用し、実現しました。
ダーワさんは10代で相次いで両親を亡くし、孤児貧困家庭支援団体の補助を受けて学校に通った経験があります。しかし、世界第3位の貧困国(※2)として知られる同国では、孤児貧困家庭支援団体の経営も厳しく、ダーワさんのような孤児たちへの支援が続かないこともありました。そこで、彼は自分と同じような境遇のメンバーとともに、次の世代の孤児たちの支援をするためにOAUを2018年に設立しました。彼は養蜂業で生計を立てつつ、OAUおよび、OAUが設立した幼稚園の運営を無給のボランティアで務めています。
木太中学校では、ダーワさんから生徒に、マラウイのことをクイズや歌のほか、多くの写真を使って説明しました。その後、生徒たちは班ごとに分かれて、日本の中学校の特色である給食や、部活動、委員会活動等について発表が行われました。中でも、生徒自身による清掃活動は、人件費が安く、低所得者層への職の提供という意味合いで外注することが一般的なマラウイでは馴染みがなく、驚いた様子でした。「子どもたちの自立心を育み、また、経営のコスト削減につながるので、帰国後にぜひ清掃活動を取り入れたい」と、学校の運営方法のアイディアを見つけていました。
※1 世界の人びとのためのJICA基金 https://www.jica.go.jp/activities/schemes/partner/private/kifu/01.html
※2 国際通貨基金(IMF)が公表している一人当たりGDPの値による順位付け
https://www.imf.org/external/datamapper/NGDPDPC@WEO/OEMDC/ADVEC/WEOWORLD
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