【実施報告】2025年2次隊グローカルプログラム最終報告会
2025.09.16
8月26日(火)に愛媛県宇和島市と伊予市でグローカルプログラムの最終報告会を実施しました。愛媛県で活動した2025年度2次隊のグローカルプログラム生(以下、グローカル生)は6名で、宇和島市の九島にある島の保健室で3名、伊予市にあるミュゼ灘屋で3名が75日間にわたって活動をしました。
当日はグローカル生が活動で出会った地域の方々が大勢参加し、報告会は活気ある雰囲気の中で実施されました。地域のみなさんからは、グローカル生との思い出話や感謝の言葉、派遣にむけて激励をいただきました。
グローカル生は、本プログラムで地域の人々の温かさに触れたおかげで、75日間充実した生活を送ることができただけでなく、人とつながることの大切さを実感したと語っていました。この経験を活かして派遣国の人々と協働しながら活動したいと意気込みを見せてくれました。
グローカル生の活動を見た地域の人々自身も、地域コミュニティやつながりを再認識するきっかけとなったと話し、本プログラムがグローカル生の学びの場だけでなく、地域における活性化のきっかけになっているのだと実感しました。
以下に、グローカル生のコメントをご紹介します。
1)宇和島市九島 島の保健室(10:00~11:30)
九島の方々と談笑するグローカル生
・淺野 翔さん(南アフリカ共和国/障害児・者支援)
まず顔を覚えてもらうために、地域の方々とのコミュニケーションからスタートした。関わる時間が増えることで、自ずと課題が見えてきた。そこで自分のアイデアを実行するも、計画の甘さを認識した。そのため地域課題の再確認とそれに対する目標設定が大切だと感じた。手伝おうとしても遠慮されることもあり、一方的な押し付けにならないように取り組むことの重要性を認識した。これからも人とのつながりを大切にしながら、持続可能な活動をしていきたい。
活動報告をする淺野さん
・石川さん(フィジー/高齢者介護)
“人々をもっと元気に、もっと健康に”を目標として活動を進めた結果、まずは挨拶から始めて地域の人々と共に行動しながら相手が望んでいることを見つけ出すことを学んだ。様々な人と関係を構築することでキーパーソンを見つけることができること、助けているつもりが、自分が助けられていることも多く、人を知ることの大切さも知った
活動報告をする石川さん
・藤原 祐真さん(バヌアツ/青少年活動)
活動当初は、コミュニケーションをしながら地域に溶け込むことに苦労をしたが、徐々に顔を覚えてもらい、時にはおすそ分けをもらったり魚のさばき方など教わったり、雑談をする時間も設けたりと信頼関係を作ることができた。地域とよそ者の価値観が一致しないこともあり、地域のニーズを十分に聞き取ることの重要性も学んだ。本プログラムを通じて、地域の方々の温かさにふれて充実し75日間を送ることができた。2年後にまた宇和島に足を運びたい。
活動報告をする藤原さん
集合写真(左から金平さん(JOCA)、淺野さん、石川さん、藤原さん、野澤さん(正和会)、渡邊さん(正和会))
2)伊予市 ミュゼ灘屋(15:00~16:30)
伊予市のグローカル生(左から本藤さん、正親さん、菅生さん)
・正親 夏子さん(カメルーン/青少年活動)
伊予市の子どもが素直で聞き分けが良く、物怖じしないで話しかけてくれたことが嬉しかった。また、地域社会における人々のつながりの深さ、多様な人間関係が存在することで見守られていることを実感した。この活動を通じて、自分が今まで感じていた“当たり前”を見つめなおし、違いを認めることができた。派遣国でも人と触れ合う楽しさを忘れないで活動したい。
・菅生 晶子さん(ラオス/陸上競技)
毎朝15kmのランニングを通じて、地域の方々に挨拶をした。体力に自信があったので、地域のイベント(計84回)に積極的に参加することができた。歴代のグローカル生の活動の蓄積も実感し、つながりを大切にしていきたいと感じた。こうした交流が自分の活力になっただけでなく、内省することもでき、さらなる活動の原動力になった。本プログラムのおかげで「ランナー(菅生さんの愛称)」という強みを十分に生かすことができた。
・本藤 理子さん(ガーナ/家政生活改善)
伊予市内の様々な活動に参加し、地域の人と関わりを持つことで、革製品の作成の仕方を教わる機会も得られた。ここで得た知識は隊員活動でも生かしたい。また何かを提案するだけでなく、地域の人々の想いに耳を傾けることで、本当に望んでいることが何であるのかを知ることの大切さを学んだ。初めての環境で自分を試すことができたことは貴重な機会だった。75日間、自分がわけられるもの、人に頼ること、人に助けられることの関係性などを学び、活動することができた。
活動報告をするグローカル生3名
伊予市の青野副市長、宇和島市の岩村課長もそれぞれの最終報告会に参加され、グローカル生の約2か月間の活動を感謝するとともに、2年間の協力隊活動を激励されていました。
グローカル生のみなさま、75日間お疲れさまでした! 派遣国での活動、応援しています!
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