【報告】高校生国際協力実体験プログラム2023の実施〜茨城編〜

2023.12.22

【日程と参加者】

日時:12月2日(土)9:00~16:10
場所:JICA筑波
参加者:高校生45名(茨城県内の14の高校から参加)

【概要】

JICA筑波は、茨城県内の高校生が、「持続可能な開発目標(SDGs)」の視点から開発途上国のおかれている現状や日本の国際協力についての理解を深めることを目的に、「高校生国際協力実体験プログラム2023」を開催しました。 参加者は、SDGsワークショップ、開発途上国から技術・知識を学ぶため来日しているJICAの研修員との交流、JICA海外協力隊の体験談などからSDGsへの理解を深め、自分たちに何ができるのかを考え、「行動宣言」を発表しました。当日の様子をご紹介します。

【SDGsワークショップ】

はじめに、こども国連環境会議推進協会事務局長の井澤友郭さんのファシリテートのもと、SDGsワークショップを実施しました。ワークショップでは、グループディスカッションやレゴブロック作品の制作を通して、高校生にも浸透しているSDGsをさらに「自分ゴト」に近づけ、個人の範囲を超えた行動につなげてけるかを考える時間となりました。答えのない問いに対し、お互いの意見や価値観を受け止め合いながら、日本や世界の課題とその解決のための行動について理解を深めました。

<ブロックを使ったSDGsワークショップ>

【JICA研修員との交流会】

参加者は、トルクメニスタンやインドネシアなど、さまざまな国のJICA研修員と英語で交流しました。互いに自己紹介をした後、参加者から事前課題(SDGsに関連する写真を撮影し各自の考えをまとめる課題)の内容を研修員に紹介しました。研修員からも、SDGsと関連づけて自国の課題を紹介し、互いに質問したり意見を交換したりしました。短い時間でしたが、参加者は、研修員から具体的な話を聞くことができ、各国や世界の課題をより身近に感じることができた様子でした。また、多くの参加者が、臆することなく英語で話そうとしていました。

<JICA研修員との交流の様子>

【海外協力隊体験談】

ホンジュラス共和国にJICA海外協力隊として派遣され、野球隊員として活動した佐久間大樹さんから、海外協力隊の体験談を行いました。佐久間さんからは、小学校以降のライフヒストリーも含めた協力隊に参加したきっかけや、現地での活動、派遣中や帰国後に国際協力やSDGsについて考えたことが紹介されました。そして、協力隊の経験が現在の大学院での研究につながっていることが説明され、「自分のできることから始めよう」というメッセージが伝えられました。質疑応答も活発に行われ、高校生たちは行動を起こすことについてヒントを得たようでした。

<海外協力隊の体験談の様子>

【SDGsの課題解決のための行動計画 ~私たちができること~】

全体のまとめとして、SDGsの課題解決に向けて自分たちができる具体的な行動計画を考えました。学校ごとに取り組みたいSDGsのゴールを選択し、その背景にある課題は何か、ゴールの達成のためにどのような行動ができるのか議論しました。それに際しては、個人の範囲を超えて、学校や地域でできることはないかという視点を大切にして考えました。最後に、それぞれの結果をポスターセッション形式で発表し、異なる視点やさまざまな手段があることを学び合っていました。
今回のプログラムを通して学びと経験を得た高校生が、持続可能な社会の創り手として、学校や地域など、さまざまな場所でアクションを起こしていくことを期待しています!

<行動計画作成のディスカッション>

<作成した行動計画の発表>

【参加者の感想】

・今はSDGsを学ぶよりも行動することが必要とされているのだと分かった。
・事前学習でSDGsについて自分と関連があることが少ないなと思っていたが、プログラムを通して自分事とし
 てまだまだ改善できることがあると思えた。
・学校で取り組むことができるSDGsのためのプログラムについて話し合うことができて楽しかった。自分が
 どういう方向で探究を進めていけばよいかを見つけることができた。
・SDGsについてより理解を深め、行動に移すために自分が何をしていくべきなのか、学校全体を巻き込んで
 できることは何かを考えることができた。
・実際にJICA研修員と話ができたり、海外での経験を聞くことができたりして、とても勉強になり楽しかった。
・他校の人と話して仲良くなったり、たくさん話して関わることができたりして、本当に良かったと思った。
 また、自分の学校だけの意見じゃなくて他の学校からの意見などが聞けてよかったと思った。

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