【報告】JICAの新入職員6名がJICA筑波にてOJTを行いました!(OJT生としての学び)
2024.06.07
2024.06.07
5月14日(火)~27日(月)の2週間、今年4月よりJICAに入構した新卒採用職員6名がJICA筑波でのOJT(On the Job Training: 実務を通じた人材教育)に参加しました。
JICAは全国に15の国内拠点を持ちます。今回のOJTを通じて、普段本部での勤務では見えづらい国内機関の役割や業務への理解を深めることができました。
2週間JICA筑波での業務を経験する中で、国内機関が日本の地域と海外を結ぶための大切な拠点であることを実感しました。JICA筑波は国づくりの担い手となる開発途上国の人材を研修員として受け入れており、研修員が日本の農業や防災に関する技術を学ぶ場を提供しています。その研修事業は、様々な国から集まる研修員同士が自国の課題やノウハウを共有し新たな知識を共創する機会ともなっています。
国内機関が持つもう一つの重要な役割として、日本国内の地域活性化や課題解決への貢献、そして国民の国際協力に対する理解を促進するために最前線で働いていることが挙げられます。
今回私たちがOJT期間中に取り組んだ、茨城県内における国際協力のパートナーを探す活動では、このような地域とのつながりを特に実感しました。本活動では、外国にルーツを持つ住民の割合が高いつくば市と常総市における多文化共生(とりわけ子どもへの支援)をテーマに様々な団体を訪問し、将来的にJICAと連携する可能性を模索しました。つくば市役所、常総市役所、筑波大学、牛久栄進高校、スタートアップ企業Ambii、NPO法人コモンズ、ブラジル人学校エスコーラオプション、ベトナム料理屋など多数の方々と直接お話をし、多文化共生の促進に向けた取り組みや課題を共有していただけたのは、かけがえのない体験でした。それぞれの方が熱い想いを抱き、それでも理想と現実の狭間で日々葛藤をしながらお仕事されているところを目の当たりにし、JICAとして何ができるのかを考えさせられる日々でした。
また、2週間研修員と同じ宿泊施設で生活をし、業務時間外に交流できたことで多くを学びました。研修員は普段の生活の中で日本人と接する機会が少ないこともあり、みなさん大変暖かく迎え入れてくれました。体育館でのバドミントン、公園でのピクニック、廊下での雑談、月を眺めながらイスラム教のお祈りについて語ってもらうなど、楽しい時間を過ごしました。お話の中で、研修事業の素晴らしさや課題について、率直な意見を聞くことができたことが大変ありがたかったです。また、母国の文化について誇らしく話してくれる研修員の姿を見て、自分自身も海外に目を向けるだけではなく、日本文化への理解を深め、語れるようになる必要があることを痛感しました。
普段は別の部署でそれぞれ奮闘している同期と2週間ともに過ごせたことも自分にとって財産となりました。同期の言動から学ぶ機会が多く、良い刺激を受けました。業務後には毎日美しい夕焼けの中を一緒に自転車で走っていたことが思い出深いです。
最後に、OJT中に本当に手厚くサポートをしてくださったJICA筑波の皆さまに心より感謝申し上げます。
誰よりも謙虚に、メモを取りながら真剣に話を聞いてくださる所長をはじめ、すべての方々が新人の声を真摯に受け止め、優しい声掛けをしてくださいました。国内機関の魅力に惹かれていく日々で、同期と「将来このような国内機関で働いてみたい」という言葉を何度交わしたか分かりません。
今回の学びと成長をそれぞれの配属先に戻ってからも必ず生かしていきたいと思います。
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