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CRT栃木放送「地球はひとつJ」第124回は大田原市出身、JICA職員・福原玲於茄さんの出演

2025.07.23

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8月20日~22日にかけ、横浜市で、アフリカの開発をテーマとする国際会議
「第9回アフリカ開発会議(以下、TICAD)」が開催されます。
TICAD は、1993年以来、日本政府が主導して開催している国際会議で、アフリカ各国の首脳級をはじめとする要人や関係者が参加し、ハイレベル対話、アフリカの自らの努力による開発活動の支援などについて意見が交わされ、交流が深められます。
今回は、リスナーの皆さまにアフリカのことをお伝えするために、生まれも育ちも栃木で、学生時代にアフリカ・エチオピアでの滞在経験があり、この4月からJICAアフリカ部職員として勤務している福原玲於茄さんが、アフリカについて経験を交えてお話ししました。

国際協力に関心を持ったきっかけは?
――海外経験は学生時代ほとんどありませんでした。小学生時代にナイジェリア出身の英語教師(ALT)から英語を教わったことをきっかけに、アフリカに興味を持つようになりました。大学時代は国際法の授業をきっかけに国際社会の関り方、見方を学びました。

――大学院時代、休学して活動された「在外公館専門調査員」とは?
外国の日本大使館で日本政府が外交活動を行うにあたり、その国や地域の政治・経済の調査、研究を担うポジションです。

「アフリカ連合日本政府代表部」とは?
――アフリカ連合というのは、アフリカ全体の意志決定に係わる機関でアフリカ版EUのようなものです。
日本政府代表部は、TICADをはじめとする日本とアフリカとの事業を取りまとめ、協力の糸口を探る組織だと思っています。

この「アフリカ連合日本政府代表部」での勤務で、印象に残っていることは?
――各国の代表団との交流の機会に恵まれました。アフリカ以外の国々とのパートナーシップを結び、アフリカを取り巻く国際環境やその変化を知ることができたことは、印象深い経験でした。例えば、国連やEU諸国とのミーティングに参加し、議論をフォローし、ネットワークを築いていったことは楽しい思い出です。大学時代からお世話になった先生とその学生がエチオピアに来た時には、同国で築いたネットワークを生かしてアポイントメント調整など行い、現地調査に貢献しましたが、少しは恩返しができたかなと思います。

 ※この時の宇都宮大学生のエチオピア訪問の様子は
  https://www.utsunomiya-u.ac.jp/topics/international/011061.php

エチオピアでの滞在で驚いたことや、心に残っていることはありますか?
――エチオピアは私にとって初めてのアフリカの国でした。アフリカ=熱帯と想像していましたが、驚くほど涼しく、時に寒かったです。若者の人口比率が高く、将来のポテンシャルを感じました。80を超える部族が存在し、多様な文化・言語が存在し興味深かったです。

エチオピアの人々のここがすごいな、というところは?
――他の人を思いやる姿に感動しました。アフリカには、南アフリカを中心として、Ubuntu(ウブントゥ)という考え方があります。これは、「私は、私たちであるから私である・私になれる」という意味で、自分の存在は他者との結びつきの中で成り立つということを意味しています。これは個人主義で生きる日本社会にも良い考え方なのではないかと思っています。
例えばエチオピアでは物乞いや、街中で食べ物や仕事にありつけずに生活をしのいでいる人がいますが、日本ではそういう人との接点は少ないかと思います。エチオピアでは、自分もかつてはそうだったあるいはそんな生活のリスクを誰しもが抱えているからなのか、自分が食べていたご飯を誰かに分け与えるという行為が人々の間で広まっているところは美しいなぁ、と思っていました。

JICAに入構しようと思った理由は何ですか?
――二つあります。一つ目は途上国に対するベストな開発の在り方を模索したかったこと、二つ目は私自身平和学を勉強してきたのですが、長期的に一国を見ることをしてこなかったので、長くその国の未来を見たいと思ったこと、このためにはJICAがベストだと考えたからです。

TICADが8月に開催されますが日本の皆さんに、アフリカについて、どんなことを思い、考えて欲しいでしょうか?
――アフリカというと、どこか遠くの貧しい国々をイメージされることが多いでしょうが、国によって多種多様で様々な国が存在することを知って欲しいです。栃木でも県北と県南で農作物や言葉に違いがあるように、アフリカ大陸にある54か国の一か国一か国に違いがあるのは言うまでもありません。今回のTICADでJICAは「共創により、アフリカも日本も元気に」をテーマに掲げており、注目ポイントの一つを「若者」とし、日本とアフリカの若者の交流の場もつくるので、是非参加いただきたいです。
参考:TICAD閣僚会合ユースドライブ『私たちが望む未来の共創』
https://www.youtube.com/watch?v=y1gb_fvgP30

アフリカで行ってみたい国、注目している国は?
――大学時代から国際人道法という紛争かで適用される法律を勉強してきました。ですので、紛争下にある、また紛争から立ち直ろうとしている国、例えばナイジェリア・スーダン・コンゴ民主主義人民共和国などに対する活動に興味があります。

 【番組情報】
・ 番組名:「地球はひとつJ」
・ CRT栃木放送(栃木県内対象のAMラジオ)http://crt-radio.co.jp/
・ 本番組への感想・リクエストはこちら
 https://forms.office.com/r/3TGY3QuTP0
・ 聞き逃した方はこちらから↓
ラジコタイムフリー:
https://radiko.jp/#!/ts/CRT/20210331090000
青年海外協力隊とちぎ応援団HP(過去の放送を聴くことができます): https://tochigiouendan.wixsite.com/ouendan/oneearth

TICADをもっと知りたい方はこちら
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/ticad9/index.html

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