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【報告】「2025年度国際理解教育実践セミナー ~仲間と出会い、共に創る~」を開催しました!(第1回・第2回)

2025.11.06

JICA筑波では、国際理解教育/開発教育の実践に関心のある方を対象に本セミナーを実施しています。国際理解教育/開発教育の概要や考え方を知るとともに、参加型学習(アクティブ・ラーニング)や教材例、指導方法(ファシリテーション)を学び、スキルアップにつながるセミナーです。

第一回は6月14日(土)、第二回は8月23日(土)に開催しました!

<第一回国際理解教育実践セミナー>
講師は、JICA筑波職員・八星 真里子が務め、
・国際理解教育のための模擬授業体験
・授業の骨子づくりワークショップ(グループワーク)
を主に行いました。

模擬授業体験では、「教師海外研修に参加した先生が研修経験を授業で紹介するとしたら?」と題して、生徒の主体的な学びを促すための参考例を紹介しました。また、国際理解教育の実践的な手法として、「知識構成型ジグソー法」を用いたワークショップも実施。学習者が様々な視点に立ち、「対話」しながら行う学びの方法を体験し、国際理解教育における協調学習の有効性を実感することができました。

授業の骨子づくりは、セミナー冒頭のアイスブレイクでの問い「どんな生徒になってほしいか」の思いに基づきグループで行われました。近い考えをもつ参加者同士でねらいの設定から始め、それを達成するための具体的な授業内容や活動を検討しました。各グループでは、授業例やジグソー活動で得た視点や考え方を活かそうとする姿勢が見られました。作成された授業案は、各グループから発表を行い、全体に共有も行いました。

参加者からは、「いろんな方の意見やアドバイスが聞けて有益だった」「参加型のワークショップで授業に生かせそうな内容が多くあり、実際に取り入れたいと思った」「何を学ばせたいのかという目的によって子ども達が参加する方法をどのようにするかを考える大切さに気づくことができた」などの声がありました。

授業例の紹介でのロールプレイの一コマ

授業例の紹介でのロールプレイの一コマ

ジグゾー法に取り組む参加者の様子

ジグゾー法に取り組む参加者の様子

また、今回はセミナー後、国際協力体験ミニトーク「途上国×教育活動 可能性は無限大!」も実施しました。茨城の教員経験を経て、実際にアフリカ・ルワンダにて教育活動に取り組んだ協力隊経験者から、現地での教育活動のほか、ルワンダに行って改めて気づいた日本の教育の良さ、ルワンダから学んだことなどについてお話を伺いました。

<第二回国際理解教育実践セミナー>
前半は、7/21~7/31までウガンダで行われた「教師海外研修」の帰国報告会を行いました。
海外研修に参加した9名の先生方より、現地で訪問した視察先の紹介と先生方の学び、授業に生かしたいと思った点などの発表をしました。

後半の第二回セミナーの講師は、開発教育協会(DEAR)理事・松倉 紗野香 氏。

冒頭ではテーブル内での自己紹介、「「国際理解教育」とは何をする「教育」か?」という問いかけを通して国際理解教育の定義や学習目標・基本的な授業の作り方など、国際理解教育を考えるための導入が行われました。

次に、現役の中学校教諭でもある松倉先生が学校で行っている授業実践の内容の紹介が行われました。「問い直す」「自分で決める」「ともに学ぶ」を繰り返すことで行われる「らせん的カリキュラム」の作り方等が紹介されました。

その後は参加者が実際に「『問い』づくり」を行うワークショップが行われました。
身近な話題でもある「日本のコメ高騰」に関する新聞記事を読み、もっと知りたいと思うことを知るための問いの作成を行いました。作成には、「5W1H」「コンパス分析」等、視点や手法などのヒントを得ながら行い、作成後は各グループの分析結果を閲覧し合いました。参加者は、このワークを通して、「これまで気づかなかった自分」「自分の内面で起こっていること」を知り、自分の身の回りにあることを自分事としてとらえるための手法を学ぶことができました。

最後に松倉先生からは「生徒とともに創る授業」の大切さ(生徒の「事実」「自己決定」から学びをつくること、生徒が「受け身」になる学びにしないこと等)を伝えていただき、セミナーは終了しました。

参加者からは、「問い直す、(自分で決める)、ともに学ぶとはこういうことか、と実際のワークを通して体感することができた」「問い作りをすると自分の視点のくせが見えてくるということに気付けたことが印象深かった」などの声がありました。

ウガンダ教師海外研修・報告の様子

ウガンダ教師海外研修・報告の様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

今年度の最終回となる第三回・第四回のセミナーは場所を分けて以下の日程で行う予定です。
第3回 2026年2月7日(土)13時~17時 
「ウガンダ教師海外研修参加者による成果報告会」(JICA筑波)
第4回 2026年2月21日(土)13時~16時 
「ウガンダ教師海外研修参加者による成果報告会」(とちぎ国際交流センター)

みなさまのご参加をお待ちしております。

●JICA筑波 ウガンダ教師海外研修成果報告会のお申込みはこちら
2025年度国際理解教育実践セミナー ~仲間と出会い、共に創る~ | 日本国内での取り組み - JICA

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