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【報告】高校生国際協力実体験プログラム2025(栃木県)開催

2026.01.27

【日程と参加者】

日時:12月13日(土)9:30~16:00
場所:とちぎ国際交流センター
参加者:高校生34名(栃木県内の10の高校から参加)

【概要】

JICA筑波は、栃木県内の高校生が、多文化共生をテーマに、ゲスト講師によるインプットや同じ思いや関心を持つ他校の生徒とのディスカッションを通して、多様性や個性を認め合える社会について考えることを目的に、「高校生国際協力実体験プログラム2025」を開催しました。参加者は、研究者による講義、JICA海外協力隊経験者による現地での生活や日本の学校での取り組みの話などから多文化共生への理解を深め、自分たちに何ができるのかを考え、アクションプランを発表しました。当日の様子をご紹介します。

【多文化共生の導入講義】

宇都宮大学の立花有希准教授を迎え、「多文化共生をどう捉えるか」と題した導入講義を行いました 。講義では、多文化共生の定義や日本における在留外国人数の推移といった基礎知識に加え、ドイツの事例から学ぶことばの教育や学力格差の現状についても詳しく解説されました 。さらに、多文化共生という言葉が抱える「マジョリティ側からの視点」といった側面や、特定の国籍の人が議論の対象から外れやすい実態など、多文化共生に対する批判的な視点についても提示されました 。

<立花准教授による導入講義の様子>

【多文化共生に取り組む人の経験談】

栃木県立学悠館高等学校定時制の日本語指導支援員である高山由貴さんを講師に迎え、「多様っておもしろい!~“私”が楽になる多文化共生~」と題した講義が行われました 。高山さんからは、ベネズエラでのJICA海外協力隊としての活動、そして現在の学校現場における経験を交えながら、多文化共生を「自分自身が楽に生きるためのヒント」として捉えるポイントについて学びました。具体的には、違いを当たり前と考えることで、必要のない悩みなどから「自由になる」こと、「やさしいにほんご」の工夫によって物事が「わかりやすくなる」こと、既存の枠組みを問い直すことで「本当に大切なことが見えやすくなる」という3つの視点が提示されました。参加者は、自身の経験と結びつけて、実際に気持ちが楽になっている様子でした。

<多様性の捉え方について語りかける高山講師>

【JICA長期研修員との交流】

JICAでは、長期研修という形で、日本の大学院で学位を取得して母国の開発に寄与することを目指す開発途上国の行政官等の受け入れも行っています。本年度のプログラムでは、実際に他の国・地域の文化や習慣や考え方に触れるために、参加者と長期研修員が昼食をともにし、意見交換を行う時間を設けました。自由に話をしながら食事をした後、人々の多様な背景を踏まえて、「こんなことがあったら良いのではないか」と思うことなどについて、グループディスカッションを行いました。参加者には、限られた時間でも積極的に話そうとする様子が見られ、双方にとって貴重な経験になっていることがうかがえました。

<研修員との交流・ディスカッション>

【アクションプラン作成ワーク ~多様な人々の共生のために私たちができること~】

全体のまとめとして、多様な人々が共生できる地域社会や学校を創るために、自分たちやその周りで実践できるアプローチを、学校ごとにグループに分かれて考えました。各グループでは、講義での学びを踏まえ、具体的な課題や解決策について活発な意見交換が行われました。例えば、言語の壁を解消するために、日常の身近な場に「やさしい日本語」を広めるプランや、多言語対応の案内アプリを開発するアイデアが出されました。また、交流の場を創り出すアクションとして、高校生が主催する多国籍料理フェスやスポーツ大会の開催など、独創的なプランが作成されました。最後に、各グループが作成したアクションプランの発表を行いました。どのグループも、高校生として今何ができるかを真剣に考え、具体的なステップを発表しました。今回のプログラムを通して学びと経験を得た高校生が、持続可能な社会の創り手として、学校や地域など、さまざまな場所でアクションを起こしていくことを期待しています!

<アクションプラン作成での活発な議論>

<アクションプランの発表と意見交換>

【参加者の感想】

・自分の目的に、多文化共生に対するイメージがガラッと変わり、新しい見方ができるようになった。
・自分が知りたかったことや、今まで知らなかったことなどを知ることができて、今までよりも自分の視野が広がった。
・自分の意見を伝えられ、また、他の人たちの意見についてもしっかりと理解することができた。
・講義だけではなくて、他校の生徒との意見の交流を通して自分にない視点、知識をたくさん得られた。
・「もっとやりたいな」と思えるぐらい楽しく、学びを深めたいと思った。

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