JICA研修員が栃木県立栃木農業高等学校を訪問
2026年9月16日
2026.10.02
9月16日、JICA研修員(稲作コース)9名が栃木県立栃木農業高等学校を訪問しました。当日は、学校紹介や各学科の授業・実習の見学に加え、高校生との食育交流も行われ、日本の農業高校における実践的な学びや、日本の農業・食文化に触れる機会となりました。
◆学校紹介
訪問では、まず校長先生と代表の生徒から英語で歓迎の挨拶をいただき、その後、英語科の先生による通訳のもと、学校紹介が行われました。スライドを見ながら学校の特色や各学科での学びについて説明していただき、JICA研修員は熱心に耳を傾けていました。
続いて、植物科学科、動物科学科、環境デザイン科、食品科学科を訪問し、それぞれの授業や実習を見学しました。
学校紹介
◆授業・実習見学
●植物科学科(
作物・草花)
植物科学科では、ワグネルポットを使用した作物栽培について紹介していただきました。JICA研修員からは、稲の生育環境の違いや、作物を害獣から守る方法などについて質問があり、日本の栽培方法や農業の課題を自国と比較しながら見学していました。
また、「将来、農家になりたい人はいますか?」というJICA研修員からの問いかけに、生徒たちが力強く手を挙げる場面もあり、農業を学ぶ生徒たちが将来を見据えて学んでいることを伝える機会となりました。
草花の栽培では、シクラメンの「葉組み」についても紹介していただきました。葉を外側に広げて株の形を整える細かな技術にJICA研修員は関心を寄せ、植物の美しさや品質を高めるための工夫に、日本の農業の特色を感じている様子でした。
作物コース
草花コース
●動物科学科(乳牛・犬)
動物科学科では、乳牛であるホルスタイン牛の特徴や飼育方法を学び、ホルスタインと和牛を掛け合わせた牛についても紹介していただきました。さらに、動物看護師やドッグトレーナーなどを目指す生徒たちの学びについても紹介され、バイタルチェックやトレーニングなど、実際の動物に触れながら専門的な知識と技術を身につける教育に、JICA研修員は興味深く見入っていました。
乳牛の紹介
実習の紹介
●環境デザイン科
環境デザイン科では、苔玉づくりを見学しました。植物を美しく見せ、暮らしの中で楽しむ活用方法に、JICA研修員からは「とてもアーティスティックだ」という感想も聞かれ、日本ならではの美意識や植物を楽しむ文化に触れました。
苔玉づくり見学
●食品科学科
食品科学科では、日本の伝統的な食品である豆腐の製造実習を見学しました。すりつぶした大豆を加熱する「煮熟」など、製造工程を生徒たちが実際に作業する様子を見学し、大豆という農産物がさまざまな工程を経て食品になることから、農業と食品加工のつながりを感じる機会となりました。
豆腐作り見学
●食育交流
授業・実習の見学後には、意見交換を兼ねた食育交流を行いました。JICA研修員と生徒の皆さんは学食でうどんやそばを一緒に食べながら、それぞれの専門や食文化について意見を交わしました。さらに、JICA研修員がアフリカのメイズ(トウモロコシ)を使った料理を持参し、高校生が味わう場面もありました。日本の食文化だけでなく、高校生もアフリカの食文化を実際に味わうことで、食を通じた相互理解が生まれました。食卓を囲んだ交流ということもあり、会話は自然に弾み、双方にとって有意義な時間となりました。
食育交流
食育交流グループ写真
◆感謝の言葉
最後の挨拶では、JICA研修員から今回の交流への感謝とともに、各学科で座学だけでなく、実践を通して専門的な知識や技術を身につけている生徒たちに対し感銘を受けたことが伝えられました。
今回の学校訪問は、JICA研修員にとって日本の農業教育や農業・食品加工の技術、食文化を知る機会となっただけでなく、生徒の皆さんにとっても、自分たちの学びをJICA研修員に伝えることで、異なる文化や農業について知る機会となりました。
終始穏やかな雰囲気の中で交流が進み、JICA研修員は予定時間を超えるほど熱心に見学していました。互いの「学び」と「文化」を持ち寄った今回の訪問は、双方にとって新たな発見と気づきのある、実りある国際交流となりました。
温かく迎えてくださった栃木県立栃木農業高校の先生方ならびに生徒の皆さんに、心より感謝申し上げます。
最後の挨拶
集合写真