ラ・ウニオン生物回廊プロジェクト

ホンジュラスの生物多様性は高く、沿岸部の魚類を含め知られている脊椎動物だけで1971種に達し、このうち69種が固有種です。生物回廊は、保護地域を森林や河畔植生などで結び、地域全体の生物多様性や特定種の個体群存続可能性を高めることが目的ですが、生物多様性・生態系の保全を通じて、回廊を持続可能な開発のためのツールとしても利用する考えが一般的になりつつあります。

本プロジェクトでは、エル・パライソ県のユスカラン市、グイノペ市、オロポリ市にまたがるラ・ウニオン生物回廊を対象に、同国内の生物回廊の設置に関して規定した「生物回廊管理規則」に基づく生物回廊管理モデルの確立を支援します。これにより、ラ・ウニオン生物回廊が適切に管理され、その生物回廊管理モデルが近隣の生物回廊に適用されることが期待されます。

具体的には国、地域、およびコミュニティの各レベルで活動を進めており、国レベルでは国家生物回廊委員会、地域レベルではラ・ウニオン生物回廊地域管理委員会を設置して関係機関による管理計画やルール作りに向けた協議を行う一方、コミュニティレベルでは環境保全型農業の推進や水源林の保全等の自然資源の持続的な利用と保全のための活動を行っています。

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対象3市によるラ・ウニオン生物回廊地域管理委員会

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ワークショップに参加したパイロットコミュニティの住民(グイノペ市アラジャネス)

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ユスカラン生物保護区のコアゾーン内の湖沼

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ユスカラン市環境担当職員による環境講話