北岡理事長がADB浅川総裁と会談

2021.08.25

北岡伸一JICA理事長は、8月20日、アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁とJICA本部で会談しました。

冒頭、両者は、アフガニスタンやミャンマーなどの緊迫する国際情勢について触れ、社会環境の激変が脆弱層に与える影響を特に注視する必要があるという認識を共有しました。

浅川総裁(右)と北岡理事長

浅川総裁からは、ADBが主導するアジア太平洋ワクチンアクセスファシリティ(APVAX:Asia Pacific Vaccine Access Facility)などによる新型コロナウイルス感染症対策支援について紹介しつつ、JICAとのさらなる連携への期待を表明しました。北岡理事長はこれに同意しつつ、コロナ危機による格差のさらなる拡大を防ぐためにも、JICAが昨年立ち上げた「JICA世界保健医療イニシアティブ」を通じた保健医療システムの強化や生活環境の整備の重要性や、二国間援助機関と多国間援助機関の相互補完的な協力の重要性を強調しました。

両者は、両機関で締結済みの覚書に基づき、特に保健分野での協力 や、海外投融資を通じた質の高いインフラ投資促進 について意見交換し、引き続き積極的に協力を継続していくことを確認しました。

また、浅川総裁は、英国で本年11月に開催予定の第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に向け、気候変動対策の見直しにADBが積極的に取り組んでいることを紹介し、将来的にADBの全業務をパリ協定目標と完全に合致させていく方針やエネルギーセクターの支援方針の改訂について紹介しました。

JICAは、コロナ危機による国内外の関係者の安全確保に最大限努めつつ、引き続き国内外のパートナーと共に開発途上地域における感染被害の最小化と経済の回復に取り組んでいきます。

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