jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

エチオピア向け無償資金協力贈与契約の締結:UNICEFとの連携により紛争被害地の教育および水・衛生へのアクセス改善に貢献

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#6 安全な水とトイレを世界中に
SDGs
#16 平和と公正をすべての人に
SDGs

2023.06.19

国際協力機構(JICA)は、6月16日、エチオピアのアディスアベバにて、国連児童基金(UNICEF)との間で、「アムハラ州及びティグライ州における社会インフラ整備計画」を対象として10億7,200万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

エチオピアでは、2020年11月から2年間続いたエチオピア連邦政府とティグライ人民解放戦線(TPLF)との武力衝突が2022年11月の和平合意締結により終結しました。これを受け、エチオピア連邦政府は紛争影響地域のアムハラ州及びティグライ州等で紛争被害を受けたインフラの復旧や基本的なサービスの早期再開および質の改善を進めています。特にティグライ州では240万人(UNICEF、2023年)、アムハラ州では70万人(UNICEF、2022年)の生徒が学校に通学できない状況にあり、紛争により甚大な被害を受けた学校施設や給水・衛生施設の復旧が喫緊の課題です。

画像

画像

署名式の様子

このような状況を踏まえ、本事業はエチオピア北部における復興支援の一助として、アムハラ州およびティグライ州において学校施設及び周辺住民も利用する学校構内の給水・衛生施設の建設・改修を行い、同地域における教育及び給水・衛生施設へのアクセスの改善を図るものです。本事業を通じ、学校の建設・改修により約12,000人の生徒への裨益を、また給水・衛生施設等の整備を通して約47,000人への裨益を目指しており、SDGs ゴール4(質の高い教育をみんなに)、ゴール6(安全な水とトイレを世界中に)およびゴール16(平和と公正をすべての人に)に貢献します。

また本事業は、教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE: Global Partnership for Education)と連携し、ドナー支援とGPE資金をマッチングする仕組みであるGPEマルチプライヤー(レバレッジ比率3:1)を活用しています。本事業による無償資金協力額(10億7,200万円)を原資とし、別途、その資金支援額の約3割の額となる約269万ドル(約3.76億円相当)が GPEマルチプライヤーから拠出され、エチオピア政府に贈与される予定です。本事業の対象地域以外の地域においても学校施設や給水・衛生施設が建設・改修される予定であり、さらなる相乗効果が期待されます。

案件の詳細は以下のとおりです。

案件基礎情報

国名 エチオピア連邦民主共和国
案件名 アムハラ州及びティグライ州における社会インフラ整備計画(The Project for the Improvement of Social Infrastructure in Amhara and Tigray Regions)
実施予定期間 42ヵ月(ソフトコンポーネント含む)
実施機関 国連児童基金(UNICEF)
対象地域・施設 アムハラ州及びティグライ州
具体的事業内容(予定) ① 施設整備/機材調達
(ア)教育分野
初等・中等学校17校の建設・既存施設改修(教室棟、理科実験研究室、図書室、管理棟等)
(イ)水・衛生分野
学校構内の給水・衛生施設整備(男女別トイレ、手洗い場整備等)及び給水設備(井戸・配管・貯水タンク・共同水栓等整備、既存施設改修等)

②ソフトコンポーネント
児童、学校関係者、地域コミュニティへの
学校運営改善、衛生啓発に係る研修の実施

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ