第75回、第76回、第77回国際協力機構債券(国内財投機関債)「防災・復興ボンド」の発行条件を決定

#1 貧困をなくそう
SDGs
#11 住み続けられるまちづくりを
SDGs
#13 気候変動に具体的な対策を
SDGs

2023.09.08

独立行政法人国際協力機構(JICA)(理事長:田中明彦)は、本日9月8日、第75回、第76回、第77回国際協力機構債券(国内財投機関債)「防災・復興ボンド」の発行条件を以下のとおり決定しました。

第75回国際協力機構債券

発行額:100億円
期間:5年(2028年9月20日償還)
発行日:2023年9月22日
利率:0.349%
発行価格:額面100円につき100円
応募者利回り:0.349%
担保:一般担保
上場:TOKYO PRO-BOND Market
共同主幹事:野村證券株式会社(事務主幹事)、大和証券株式会社、東海東京証券株式会社(※事務主幹事以外は50音順)
取得格付:株式会社格付投資情報センター:AA+、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社:A+

第76回国際協力機構債券

発行額:120億円
期間:10年(2033年6月20日償還)
発行日:2023年9月22日
利率:0.747%
発行価格:額面100円につき100円
応募者利回り:0.747%
担保:一般担保
上場:TOKYO PRO-BOND Market
共同主幹事:野村證券株式会社(事務主幹事)、SMBC日興証券株式会社、大和証券株式会社、東海東京証券株式会社(※事務主幹事以外は50音順)
取得格付:株式会社格付投資情報センター:AA+、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社:A+

第77回国際協力機構債券

発行額:100億円
期間:20年(2043年6月19日償還)
発行日:2023年9月22日
利率:1.404%
発行価格:額面100円につき100円
応募者利回り:1.404%
担保:一般担保
上場:TOKYO PRO-BOND Market
共同主幹事:大和証券株式会社(事務主幹事)、SMBC日興証券株式会社、しんきん証券株式会社、みずほ証券株式会社(※事務主幹事以外は50音順)
取得格付:株式会社格付投資情報センター:AA+、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社:A+

2023年2月に発生したトルコ・シリア大地震をはじめ、地震、津波、豪雨、洪水、火山噴火などの自然災害が人間の安全保障を実現するうえで大きな脅威となっています。特に開発途上国では防災投資(インフラ・人的資本等)の蓄積が少なく、災害による人命・経済損失が拡大する原因となっています。また、自然災害のうち、近年、日本でも頻回化・激甚化が著しい気候変動の影響による洪水や土砂災害等は、開発途上国でも同様に大きな被害をもたらしています。都市化の進展が著しい開発途上国においては、十分なリスク削減が行われないまま無秩序な開発や都市部への人口集中と産業集積が同時に進み災害リスクが増大しています。また、昨今の経済活動やサプライチェーンのグローバル化に伴い、世界的な災害リスクの増大が懸念されています。

当機構は、組織のミッションである「人間の安全保障と質の高い成長の実現」の達成に向けて、課題別事業戦略「防災・復興を通じた災害リスク削減」の下、開発途上国が将来的に独自に防災投資を拡充できる体制強化に取り組んでいます。具体的には、防災インフラの整備、災害リスク管理能力の強化、災害発生後の復旧・復興の過程において将来の災害リスクの削減に向けた取り組みを行うBuild Back Better(より良い復興)の推進等の支援を実施しています。こうした支援では、多くの自然災害を経験し、災害に強い社会づくりに不断に取り組んできた日本の知見に基づき、日本独自の防災技術、政策・制度、知恵を活用しています。

当機構は、防災及び自然災害からの復興に向けた取り組みを一層強化するため、本債券は当機構として初めての「防災・復興ボンド」として発行いたします。

当機構は、2023年4月7日に、「JICAソーシャル/サステナビリティボンド フレームワーク」を新たに公表し、ムーディーズ社よりセカンドパーティーオピニオンを取得しました。本債券は、同フレームワークに基づくサステナビリティボンドとして発行され、本債券による調達予定の資金は、防災及び自然災害からの復興を支援する有償資金協力事業充当する予定です(但し、石炭火力発電事業への出融資を除きます)。

また、当機構が発行するサステナビリティボンドは、我が国の「SDGs実施指針改定版」においてSDGs達成に必要な資金を確保するためのファイナンスとして位置付けられています(注)。

なお、本債券は、TOKYO PRO-BOND Marketに上場する予定ですが、金融商品取引法第二章の適用外となる財投機関債であり、特定投資家向け私募に該当しないため、一般投資家を含む全ての投資家への販売が可能です。譲渡制限も無く、流通市場での売買においても同様の取扱いとなります。

(注)内閣に設置された持続可能な開発目標(SDGs)推進本部(本部長:内閣総理大臣)が決定した「SDGs実施指針改定版(2019年12月20日、一部改訂)」においては「環境・社会・ガバナンスの要素を考慮するESG 金融やインパクトファイナンス、ソーシャルファイナンス、SDGsファイナンス等と呼ばれる経済的リターンのみならず社会貢献債としてのJICA債の発行など社会的リターンを考慮するファイナンスの拡大の加速化が、SDGs達成に向けた民間資金動員の上で重要である。」とされており、日本政府は、このための環境づくりに向けた施策を進めるとともに、民間企業の取組を後押しすることとなっている。

(担当)
財務部 財務第一課
(TEL: 03-5226-9279)

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