パレスチナ向け無償資金協力贈与契約の締結:上水道設備の改修・新設を通じ水道サービスの向上に貢献

#6 安全な水とトイレを世界中に
SDGs

2023.09.27

国際協力機構(JICA)は、9月26日、ラマッラにて、パレスチナ自治政府との間で、「ジェニンにおける上水道改善計画」を対象として27億9,300万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

パレスチナ自治区の降水量は時期により偏りがあり、特に夏季の水源確保が難しい地域です。また、ヨルダン川西岸地区北部に位置する主要都市であるジェニン市は、送配水管の老朽化などに起因して無収水率(注)が60%(2020年)と他のパレスチナ主要都市の無収水率(25~50%前後)に対し高く、課題となっています。加えて、ジェニン市の人口は増加傾向にあり、今後水需要量に対し大幅な水不足が予測されています。

署名式の様子

署名式の様子

本案件は、上記のような課題を抱えるジェニン市において、送配水施設の改修・新設及び取水施設の改修を行うことにより、水道サービスの向上を支援するものです。

本事業は、水道サービスの向上を通じてヨルダン川西岸地区ジェニン市の住民の生活環境の改善に寄与するもので、SDGs(持続可能な開発目標)のゴール6(安全な水とトイレを世界中に)に貢献します。

(注)水道料金の請求対象にならない水量の比率

案件の詳細は以下のとおりです。

案件基礎情報

国名 パレスチナ自治区
案件名 ジェニンにおける上水道改善計画(The Project for the Improvement of
Water Supply System in Jenin)
実施予定期間 49ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 パレスチナ水利庁
対象地域・施設 ヨルダン川西岸地区ジェニン市
具体的事業内容(予定) ① 施設整備
取水施設(市営井戸)の改修(1本)、送水ポンプ設備の更新(1箇所)、配水池の改修(2箇所)、配水本管の新設(約8km)、配水支管の更新・新設(約55km)、配水区の構築、送配水監視システム(監視制御)の導入。
② コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理、(ソフトコンポーネントとして)施設や設備の運転・維持管理、新規給水接続支援、監視システム運用支援等

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ