ジンバブエ向け無償資金協力贈与契約の締結:山岳地帯の道路改修を通じて、安全かつ円滑な物流に貢献
2024.03.11
国際協力機構(JICA)は、3月8日、ジンバブエのハラレにて、同国政府との間で、「第二次南北回廊北部区間道路改修計画」を対象として23億8,900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。
南部アフリカの国際幹線道路である南北回廊(注)のうち、ジンバブエの北部山間部を通過する区間は、設計・施工の難易度が高いため整備・改修が進んでおらず、交通事故が多発しています。安全面だけではなく、大型トラックの走行速度が時速15kmに制限されるなど円滑な物流の大きな障害となっています。2018年に開始した無償金協力事業「南北回廊北部区間道路改修計画」(以下、第一次)では、当該区間のうち国境から6.5kmの山岳区間の改修・拡幅を行い、道路設計や安全管理等の日本の高い技術が評価されました。
(注)南アフリカのダーバン港からジンバブエ、ボツワナを通過し、ザンビア、コンゴ民主共和国へと続く域内最大の物流規模を誇る国際幹線道路
署名式の様子
本事業は、第一次に連続する未整備区間7.8kmにおいて、登坂車線の建設及び道路の拡幅を行うことを通じ、安全かつ円滑な物流に貢献するものです。SDGsゴール3(すべての人に健康と福祉を)、9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。
なお、本案件の詳細設計のため、2022年10月に、9,700万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結済です。
案件の詳細は以下のとおりです。
国名 | ジンバブエ国 |
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案件名 | 第二次南北回廊北部区間道路改修計画(The Project for the Road Improvement of the Northern Part of the North-South Corridor (Phase 2)) |
供与限度額 | 23億8,900万円 |
実施予定期間 | 55ヵ月(詳細設計・入札期間含む) |
実施機関 | 運輸・インフラ開発省 道路局 |
対象地域 | 南北回廊北部山間部(チルンド-マクティ間の一部) |
具体的事業内容(予定) | 1 施設整備 対象区間(7.8km)の道路改修(1カ所の登坂車線の建設及び6カ所の急カーブ地点の拡幅を含む) 2 コンサルティング・サービス 詳細設計、入札補助、施工監理、研修(道路設計・施工監理・安全管理・維持管理) |
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