シエラレオネにてJICAが支援した「地方議会地域開発事業実施ガイドライン」が閣議承認
2025.04.21
2025.04.21
国際協力機構(JICA)は、紛争の影響等により行政の担い手不足や脆弱な行政能力等の課題を抱えるシエラレオネにおいて、同国の地方開発事業の実施能力向上を目的とした「レジリエンス強化のための能力向上プロジェクト」の実施を通じ、「地方議会地域開発事業実施ガイドライン」の改訂を行ってきました。
同ガイドラインは、地方議会により実施される開発事業の計画・実施にかかる住民の声の反映を含めた手順や、開発事業における行政官・地方議会関係者の役割を纏めています。
ガイドラインを活用しているコミュニティからは、ガイドラインに沿った開発事業の実施により、「事業の計画から実施の全ての段階で地域住民の声が反映されやすくなった」、「自分たちも地域づくりに関わっていると感じる」との声が届いています。
ガイドラインが地方自治・コミュニティ省(MLGCA)の公式な文書となり、国家レベルで定着するよう、プロジェクトでは、ガイドラインの閣議承認を目指してきました。
2025年4月2日、MLGCA大臣より本ガイドラインが閣議に提出され、待望の閣議承認に至りました。これにより、MLGCAと地方議会によるガイドラインの活用が更に進み、地方議会と他援助機関の協力促進や地方議会が実施する開発事業の透明性が向上し、住民との信頼構築へ寄与することを目指しています。
また、ガイドラインの活用が全国で浸透し、プロジェクト終了後も地域コミュニティに開かれた開発に寄与していくことが期待されます。
ガイドライン表紙
改訂作業を終えたガイドラインを閣議承認に向けて大臣に提出した際の写真(2023年12月)。プロジェクト総括から、大臣(中央)、副大臣(右端)に提出。約1年半の期間を経て、待望の閣議承認に至りました。
レジリエンス強化のための能力向上プロジェクト
The Project for Capacity Development to Strengthen Local Resilience in Sierra Leone
シエラレオネ
本事業は、シエラレオネの主に東部州・南部州において、地方自治・コミュニティ省(MLGCA)及び地方議会職員の地域開発事業実施能力の向上、ガイドラインに沿った地域開発事業実施のモニタリングの仕組みの確立ならびにガイドラインの改訂を行うことにより、地方議会によるガイドラインに沿った地域開発事業の実施の促進を図り、各地方議会における事業実施の効果の継続に寄与する。
2021年6月~2025年6月(計4年間)
scroll