緑の気候基金(GCF)連携事業の承認:温室効果ガス削減に対するベトナム国REDD+成果払い
2026.03.27
国際協力機構(JICA)がベトナム政府と協力して「緑の気候基金」(Green Climate Fund: GCF)(*1)に申請した「ベトナム社会主義共和国2014年の成果を対象としたREDD+成果払い」の提案書が、大韓民国で開催された第44回GCF理事会において、3月26日に承認されました。本件は、JICAがGCFの資金を活用して実施する4件目の事業であり、日本政府の開発協力大綱で記されている多様な資金動員にも資するものです。
ベトナムでの植林の様子
本事業は、ベトナム社会主義共和国(ベトナム国)が2014年に達成した、森林減少・劣化の抑制による二酸化炭素の排出削減や、植林・自然林の再生による二酸化炭素の吸収促進に対して、GCFから成果払い資金(REDD+成果払い資金)(*2)を受領し、これをベトナム国の森林管理に係る政策・対策の実施と強化に再投資するものです。これにより、森林の減少と劣化の要因への対処及び持続可能な森林管理と地域コミュニティの生計向上を促進します。
本事業は、JICAが長年にわたり協力してきたREDD+に関する政策・計画策定や森林モニタリングシステムの開発、排出削減・吸収量の算定などの成果と、ベトナム政府の継続的な努力が実を結んだものです。今後は、GCFからの資金を活用して、森林保全と気候変動対策のさらなる前進が期待されます。また本事業は、SDGs(持続可能な開発目標)の目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標15「陸の豊かさも守ろう」に貢献するとともに、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のパリ協定が掲げる目標達成にも資する取り組みです。
案件の概要は以下のとおりです。
【案件概要】
国名: ベトナム社会主義共和国
案件名: ベトナム社会主義共和国2014年の成果を対象としたREDD+成果払い
受領額: 71,955,000米ドル(約112億円)
実施予定期間: 6年間
実施機関: ベトナム農業環境省及び各地方省人民委員会
対象地域: ベトナム北西部及び北東部
事業内容:
アウトプット1: REDD+及びGHG排出削減に係る森林関連政策・法令・規則の強化
アウトプット2: 持続的森林管理(SFM)とカーボンストックの促進
アウトプット3: 非森林破壊農業と森林に依存する地域住民の生計支援
アウトプット4: プロジェクト管理能力の強化
今後もJICAは、森林や自然環境の保全、それらを通じた気候変動の緩和・適応に向けた協力を進めていきます。
(*1)緑の気候基金(Green Climate Fund: GCF)は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)及びパリ協定の下に設置されている基金です。GCFは開発途上国において温室効果ガス削減(緩和策)と気候変動の影響への対処(適応策)を支援しています。JICAは2018年からGCFの認証機関(Accredited Entity)となっています。
(*2)REDD+はReducing emissions from deforestation and forest degradation and the role of conservation, sustainable management of forests and enhancement of forest carbon stocksの略称です。途上国の森林減少・劣化の抑制や植林等による二酸化炭素の排出削減及び吸収促進の成果に対して資金を提供する国際的メカニズムです。