開発銀行サミット(Finance in Commonサミット)-北岡理事長が、開発銀行の新しい役割としてスポーツや人間の安全保障の取組みを発信-

2020年11月12日

11月11日~12日、全世界の約450の開発銀行を一堂に会した初の開発銀行サミット(Finance in commonサミット)が開催されました。

このサミットは、気候変動やSDGs達成に対する開発銀行の役割を議論することが目的です。JICAもメンバーである国際開発金融クラブ(IDFC)の議長、リウ仏開発庁(AFD)総裁が主導し、開発金融機関世界連盟(WFDFI)及びイスラム開発銀行(IsDB)との共催にて開催されました。

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開会式で講演するリウ仏開発庁(AFD)総裁(サミットホームページ動画から抜粋)

サミット本会合では、マクロン仏大統領、グテレス国連事務総長、ゲオルギエバIMF専務理事、グリアOECD事務総長等がビデオスピーチを行い、より公平で持続可能な社会への変容に加え、コロナ禍からの復興における開発銀行の役割の重要性が指摘されました。

また、コロンビア大学のスティグリッツ教授が研究者による事前会合にて基調講演を行い、「東アジアの奇跡」にも言及しつつ「開発銀行は、情報の非対称性による市場の失敗を是正し、長期的な開発ニーズに応えるために長期的な貯蓄・投資との仲介役を果たす触媒的な役割を通して、気候変動やパンデミックの危機に応えることが出来る」と述べました。また、各セッションでは、新型コロナ感染症の世界的な拡大を受けた、コロナ禍からの復興における開発銀行の役割の重要性多く議論されました。

JICAは、IDFC運営委員会やサミット実行委員会への参加等を通じ、コロナ禍からの復興における保健への取組を重視し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)や人間の安全保障を実現するための強靭な保健システムの重要性を訴えてきました。

サミット期間中には、北岡理事長が「スポーツと開発」、「脆弱状況での人間の安全保障」の2つのイベントに参加しました。

「スポーツと開発」特別イベントにはビデオメッセージを送りました。メッセージでは、南スーダンや東ティモールの事例を紹介しつつ、スポーツは相互理解を通じて平和と和解を促進し、人間の安全保障の実現に重要な役割を果たすとして、「スポーツと開発」に各機関が連携して取組む重要性を指摘しました。

「脆弱状況での人間の安全保障」ハイレベルイベントにはオンラインで登壇し、コロナ危機で特に脆弱国・地域の女性や子ども、難民等が最も深刻な影響を受けている中、JICAは予防・警戒・治療に包括的に対応する保健医療システム強化や、人材育成、民間資金動員等も通じて「人間の安全保障」実現に取り組んでいることを紹介しました。

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「脆弱状況での人間の安全保障」ハイレベルイベントに登壇する北岡理事長(サミットホームページ動画から抜粋)
左:北岡理事長
右:(上から)マウラー赤十字国際委員会総裁、ガレット=コックス湾岸国際銀行最高経営責任者、ディウフアフリカ開発銀行渉外・コミュニケーション部長、シェリフアフリカ開発銀行副総裁

これらのイベントを通じて、JICAは、その特徴ある活動を紹介し、開発銀行の役割を金融機関にとって新しい分野に拓く可能性を議論しました。今後も、保健など新しい分野で果たすべき開発金融機関の役割や、SDGs達成に向けた開発金融のあり方について、JICAは国際的な議論に貢献していきます。