第3回 日本・アフリカ ビジネスフォーラムオンラインセミナー「革新の大陸・アフリカ:躍進するスタートアップ企業と共に」

掲載日:2021.07.06

イベント |

概要

会議名:第3回 日本・アフリカ ビジネスフォーラムオンラインセミナー「革新の大陸・アフリカ:躍進するスタートアップ企業と共に」
開催日:2021年7月6日(火)
主催:国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)、国連開発計画(UNDP)、国連工業開発機関(UNIDO)、アフリカ開発銀行(AfDB)
場所:オンライン

主な参加者

開会挨拶

アフナ・エザコンワ氏(UNDP総裁補兼アフリカ局長)

モデレーター

不破 直伸氏(国際協力機構(JICA)専門家)

コメンテーター

フュージオ・クンブ・ジェフ氏(フォーブス・アフリカ、ビジネスコンサルタント)、ベテルヘム・デシー・アスネーク氏(iCog Anyone Can Code社、CEO)

プレゼンター

メニョ・イノセント氏(Mobile Scan Solutions社、CEO&Co-Founder)、ンデイェ・マリー・エダ・ンディエゲン氏(Ecobuilders MS社、CEO)、ダヴィッド・ケンファック氏(Dastudy社、CEO)、アミラ・シュニアー氏(Seabex社、CEO)、マータ・ヴァニア・ウエテラ氏(BioMec社、CEO)

背景・目的

今回が第3回目の開催となる「日本・アフリカ ビジネスフォーラム」では、「COVID-19時代に新しいアフリカを形作る」というテーマの下、アフリカ開発銀行が掲げる開発の最優先課題である5つの分野「High 5s」-「アフリカの電化」「食料増産」「工業化」「地域統合」「人々の生活の質の向上」-のそれぞれに焦点を当て、アフリカの最新の課題とビジネス機会について議論しました。

この一環として当ウェビナーでは、近年欧米・アジア諸国と日本のビジネス界の注目を集めるアフリカのスタートアップに焦点を当て、日本企業とのパートナーシップを推進する目的で開催されました。

内容

近年アフリカでは、アフリカの問題に対しアフリカの素材・技術を利用して解決するスタートアップ企業が誕生しています。アフナ・エザコンワUNDP総裁補兼アフリカ局長はこうした潮流を踏まえ、日本・アフリカの民間企業間のビジネス連携で投資を呼び込み、スタートアップビジネスを持続可能なものとして成長させる重要性を述べました。

続くパネル討論では、エチオピアとカメルーンからコメンテーターを2名お招きし、アフリカにおけるスタートアップ企業を取り巻く環境や、他国企業との連携状況についてお話いただきました。iCog Anyone Can Code社のベテルヘム氏は、アフリカのスタートアップ企業の特徴として、地元における日々の暮らしの問題解決を創業目的としている点、また国の雇用創出に貢献している点を挙げました。続いてフォーブス・アフリカ社のフュージオ氏は他国との連携状況について、現在アフリカは中国をはじめとしたアジア企業とのパートナーシップに関心が向いているが、一方で日本との関係構築は遅れが生じており、今後は高い投資効率を活かした更なる関係強化が必要であると述べました。

次のセッションでは、アフリカスタートアップ企業5社の代表者にご登壇いただき、各企業による事業紹介の後、日本企業との協業の可能性について討論しました。ウガンダで妊婦の診察用超音波検査装置を開発・販売しているMobile Scan Solutions社のメニョ氏によると、先日JICAと日本経済新聞社主催で開催されたビジネスコンテスト「アフリカ振興テック ピッチ決勝戦」優勝後、日本企業から多くの接触があり、実際にビジネス連携が成立した事例をご紹介いただきました。またセネガルでリサイクル品を使った農作物の貯蔵庫を制作・販売しているEcobuilders MS社のンデイェ氏は、収穫した農作物のうち3分の1が廃棄されている問題の原因が貯蔵方法にあるとし、エネルギーを使用せずプラスチックボトルやタイヤ等のリサイクル材を使った問題解決ビジネスをご紹介いただきました。

以上の討論を踏まえ、JICA専門家の不破氏と2名のコメンテーターは、「Made in Africa」で地元の問題に対処する企業の持続的な成長と、そのためにこうしたビジネスフォーラムを通じ日本・アフリカ間で関係強化することの重要性を述べました。

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