-ファインカカオに向けた第一歩-「ニカラグア カカオ農家によるチョコレート試食セミナー」

2021年8月19日

概要

会議名:ニカラグア カカオ農家によるチョコレート試食セミナー
開催日:2021年8月18日午後5時~7時(ニカラグア時間)、8月19日午前7時~9時(日本時間)
主催:ニカラグア事務所/(株)Bace(チョコレート加工・販売の日本企業)
場所:ニカラグア・マナグア市内のホテルセミナー会場にてオンライン接続

主な参加者

  • ニカラグアの5つのカカオ生産者組合から計9名
  • (株)Baceの代表と社員20名
  • ニカラグア事務所から7名
  • ホンジュラス、グアテマラ事務所より5名

背景・目的

ニカラグアの都市部と農村部の格差は大きく、小規模カカオ農家は、カカオ豆の生産性と品質の向上及び加工によって付加価値をつけて、生計向上を図る必要があります。他方で、日本含む先進国では良質なチョコレートの需要が高く、上質なカカオ(ファイン・カカオ)が求められます。

渋谷を拠点に高級チョコレートの製造販売を行うBaceは、ニカラグアのカカオの可能性に注目しています。2019年に同社とJICAが実施した事業では、ニカラグアのカカオの魅力を最大限引き出すためにカカオ農家に対して品質管理・加工技術指導を実施し、農家は品質向上の取り組みを始めました。そんな中、新型コロナで農家とBaceとの繋がりが途絶えてしまっていました。

JICAニカラグア事務所は、カカオ農家とBaceの繋がり、品質向上への熱意の継続のために、今回のセミナー実施に至りました。より実体感をもってチョコレートの味とカカオの質の関係を理解できるように、5つのカカオ生産者組合のカカオを日本に送り、Baceにそのカカオ豆でチョコレートを作ってもらい、そのチョコレートを再度ニカラグアに空輸し、農家に自分のカカオ豆で作られたチョコレートを試食し、自身のカカオのポテンシャルを実感してもらいました。

内容

前半では、5つの生産者組合から、各組合のカカオ生産の概要発表が行われました。特にBaceが注目したのは、各組合によるカカオ豆の発酵から乾燥までの各プロセスでの品質管理の発表で、参加者は、他組合の異なる手法に注目し聞き入っていました。

後半では、自身のカカオ豆がBaceによりチョコレートに加工されたものがセミナー会場にに並べられ、Baceの山下代表の説明の下、チョコレート試食会が行われ、それぞれの味の特徴や良い点・悪い点についてく説明がなされました。参加者の舌で、渋味、酸味、甘味、苦味が確かめられ、国際品評会でも使用されるカカオチャートに基づき、これらの味から生み出されるフレーバー(ナッツ、フルーツ等)について解説がされ、参加者に対して改善へのフィードバックが行われました。

カカオ農家の参加者は、Baceからのフィードバックを真剣な眼差しで聞き、改善への指摘点について、ノートに書き込んでいました。最初は控えめな様子だった参加者も、「渋みや肥料の味を消すには、どのような発酵方法にしたらいいですか?」等、積極的にBaceに質問をしていました。Baceからは、現状とは別の発酵方法等、具体的な提案がありました。この真剣かつ白熱したやり取りに、予定終了時刻はあっという間に過ぎました。

閉会時にはBaceの山下代表から、「カカオ農家さんが、実際に自身のカカオ豆からできたチョコレートを試食し、私達からの技術的なフィードバックを受けることで、カカオ豆品質の具体的な改善への気づきやきっかけになることを願っています。コロナ感染が収束したら、近いうちにニカラグアを訪問し、農家の皆さまと繋がり続けたいです」と熱いメッセージが送られました。JICAニカラグア事務所の高砂所長から「子供からお年寄り、女性、男性、また人種を超え、多くの人が大好きなチョコレートは、皆を幸せにするパワーがあります。よりおいしいチョコレートを生み出すためのきっかけを、ニカラグアのカカオ農家さんとBaceさんとの連携の下、このセミナーの開催で創り出すことができて光栄です」と感謝が伝えられました。

参加者は、「組合の他の仲間にも食べさせたい」と語り、テーブルに並べられたチョコレートサンプルの残りを、組合の名前のついたラベルと一緒に紙に大切に包み、持って帰りました。

関連リンク

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カカオ農家からのカカオ豆サンプル

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ニカラグアのカカオ農家のカカオ豆をBace社がチョコレートに加工し、ニカラグアに輸送されたもの。各農家、カカオ70パーセント、100パーセントの2種類が準備されました。

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各カカオ農家ごとに配置された試食用チョコレート

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ニカラグア側のチョコレート試食会場と日本側のBace社の参加者をオンラインで接続し開催しました。

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カカオ農家「COSEMUCRIM」からの発表

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カカオ農家「La Campesina」からの発表

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日本のチョコレート加工・販売会社Baceから各農家へ、試食後にカカオ豆の評価とフィードバックがされました

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自身のカカオ豆がチョコレートとなったものを試食したあとに、評価・フィードバックを聞くカカオ農家「Rios de Agua Viva」

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日本Baceに、感謝の言葉を述べるカカオ農家「CACAONICA」

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最後の記念撮影で画面前で日本側の参加者とあいさつを交わすニカラグア側の参加者

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オンラインで参加者全員と記念撮影