第1回災害医療に係るASEAN学術会議

掲載日:2021.12.02

イベント |

概要

会議名:第1回災害医療に係るASEAN学術会議
開催日:2021年12月1~2日
主催:JICA ASEAN災害医療連携強化プロジェクト
場所:オンライン開催

主な参加者

世界保健機構災害緊急医療チーム イニシアティブ チーム長 フラビオ・サリオ氏(Flavio SALIO氏)
タイ国家救急医療機関総裁 アチャリヤ・パングマ氏(Atchariya Pangma氏)
ASEAN事務局 社会・文化共同体 人間開発局長 ロドラ・ババラン氏(Rodora T. Babaran氏)
社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会千里病院 千里救命救急センター 顧問 甲斐 達朗 氏
独立行政法人国立病院機構厚生労働省DMAT事務局 事務局長 小井土雄一氏
広島大学大学院医系科学研究科公衆衛生学 教授 久保達彦氏
独立行政法人国立病院機構厚生労働省DMAT事務局 豊國義樹氏
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科救急医学領域長 救急災害医学分野教授 大友 康裕氏
東北大学災害科学国際研究所 災害医療国際協力学分野 教授 江川新一氏
WHO健康開発総合研究センター医官 茅野龍馬氏
など

背景・目的

2021年12月1~2日にかけて、第1回災害医療に係るASEAN学術会議がオンライン開催され、ASEAN加盟10か国、ASEAN事務局等および日本からの災害医療関係者ら、総勢120名以上が参加しました。本学術会議は、ASEAN加盟国における災害医療の学術ネットワークを強化することを目的として開催したものです。

内容

冒頭、タイ国家救急医療機関総裁(Atchariya Pangma氏)、ASEAN災害医療連携強化プロジェクト(ARCHプロジェクト)国内支援委員会委員長(甲斐達朗氏)、ASEAN事務局 社会・文化共同体 人間開発局長(Rodora T. Babaran氏)により開会が宣言されました。

初日に行われた世界保健機構のFlavio SALIO氏による基調講演では、緊急医療チーム(EMT)認証制度を取り巻く現状とARCHプロジェクトへの期待が述べられ、2日間にわたって企画された4つのセッション、2部構成のパネルディスカッションを通じて、以下の通り、活発な議論が交わされました。

  • セッション1:ARCHプロジェクト、ASEAN地域メカニズム、EMTに向けた国際イニシアティブ
    ASEAN域内外、世界全体の災害保健医療に関する政策や能力開発に対して、ARCHプロジェクトは、どのようなインパクトを残し、貢献をしてきたのか、そして、ASEANと日本の協力の枠組みにおいて、今後さらに取り組むべき課題についての議論が行われました。
  • セッション2:ARCHプロジェクトによるASEAN加盟国と日本の災害医療キャパシティと政策へのインパクト
    ARCHプロジェクトへの参加によってASEAN加盟各国にどのようなインパクトが見出されたのか、また日本および、地域連携演習の主催国であるタイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアより、災害保健医療に関する経験、各国の政策や能力開発へのARCHプロジェクト参加によるインパクトが共有されました。
  • セッション3:ASEAN加盟国と日本の実災害における災害医療の経験
    ASEAN加盟国各国および日本より、ARCHプロジェクトが開始された2016年以降に発生した大規模災害や公衆衛生危機への緊急医療対応について報告が行われました。
  • セッション4:災害医療マネジメントのASEAN学術ネットワーク
    ARCHプロジェクトの支援で設立が進められている災害医療に係るASEAN学術ネットワークの将来像や戦略、学術雑誌の創刊に向けて、日本災害医学会、世界災害救急医療学会、災害・健康危機管理に関するWHOグローバルリサーチネットワーク、ASEAN域内の様々な関連ネットワークの現状や経験も踏まえ、議論が行われました。
  • パネルディスカッション:災害医療分野でOne ASEAN One Responseをどう実現するか
    2部構成で実施され、2022年1月より開始予定の「ASEAN災害保健医療管理に係る地域能力強化プロジェクト(ARCH2プロジェクト)」が、ASEAN加盟国の災害医療に関する能力開発にどのように貢献すべきか、また新型コロナウイルス感染症のような公衆衛生上の緊急事態に対してどのような取り組みをすべきかについての意見交換が行われました。

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タイ国家救急医療機関総裁(Atchariya Pangma氏)による開会あいさつ

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ASEAN加盟10か国および日本の災害医療関係者ら、総勢120名以上が参加

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世界保健機構Flavio SALIO氏による基調講演