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三角協力による新たな可能性 ~UNESCAPとの協力覚書締結と三角協力フォーラムでの発信~

掲載日:2024.12.10

イベント |

概要

会議名:第 6 回アジア太平洋南南・三角協力局長級フォーラム
開催日: 2024年11月26日~28日
主催: UNESCAP
場所: タイ・バンコク

主な参加者

ESCAP 加盟国や国連機関に加え、JICA、USAID、GIZ、AFD、FCDO等の伝統的ドナー、アゼルバイジャン AIDA、中国 CIDCA、コロンビア APC(Colombia)、カザフスタン KazAID、トルコ TIKA、タイ TICA等の新興ドナーが参加

背景・目的

2024年11月26日から28日にかけて、バンコクの国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)本部で開催された三角協力の有効性やグッドプラクティス等を議論する「UNESCAP Director General(DG)フォーラム」において、大場理事がオープニングセッションの基調講演に登壇し、続いてUNESCAPとの連携協力に関する覚書(MOC)の署名式を行いました。第6回目のフォーラムは、「都市開発(Urban Development)」がテーマとして取り上げられ、三角協力 1 を通じた地域内の持続可能な開発における課題と解決策を議論する場として、ホスト国であるタイに加えて、中国、インド、インドネシア、フィリピン、カザフスタン、トルコ、アゼルバイジャン、コロンビア、アメリカ、ドイツ等、南南・三角協力を積極的に推進する多様な国・関連機関が参加し、パートナーシップ構築の重要性を再確認しました。

三角協力の重要性の確認

オープニングセッションでは、大場理事がタイの第三国研修 2 やカンボジアの地雷対策センター(CMAC) 3 等の好事例に触れ、「紛争やパンデミックなど世界が複合的危機に直面し、SDGsの達成も危ぶまれる中で、新興国を含む多様な国・機関と連携する重要性は更に高まっている。我々もパートナー国から学び、革新的な取り組みを共創していきたい」と述べ、新興国とのパートナーシップの重要性を強調しました。

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過去の支援を発展させ、パートナー国との対等な関係を構築し、互いに学びながら地域課題の解決に向かうことの重要性を提言した。

UNESCAPとの連携強化

オープニングセッションに続いて、JICAとUNESCAPの連携に関する協力覚書(MOC)の署名式を行いました。本覚書では、アジア大洋州の地域課題でJICAが支援実績と強みを有する4つの分野である、①大気汚染対策、②災害リスク削減・管理、③障害者インクルージョン、④南南協力・三角協力を主な協力対象として、連携を強化していくことを確認しました。

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UNESCAPアリシャバナ事務局長(左)と大場理事(右)による署名式

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タイ事務所川辺次長がパネリストとして登壇。タイやインドネシアの好事例や、都市計画の課題別研修、アジア・アフリカを対象にした広域セミナー等多様な取り組みを紹介した。

三角協力のその先へ

アジアの多くの国が「支援を受け手」から「支援の担い手」に変化を遂げる中、私たちが抱える地球規模の課題を解決するためには、新興国を含む多様なアクターの知見や資金を動員し、「共創と連帯」のもと協力し合うことが重要です。今回のフォーラムでは、複合的危機の中で生じている新たな課題に対して、各国・関係機関から最新の取り組みや知見と課題が共有され、三角協力を活用して連携し、ネットワークを強化していくことの有効性を確認することができました。JICAは今後も、多様なパートナーシップを通じて、世界の課題解決に貢献していきます。