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【Private Sector Engagement(PSE)関連イベント】東南アジア共創ラウンドテーブルの開催について

掲載日:2025.01.09

イベント |

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会議名:東南アジア共創ラウンドテーブル
開催日:2024年12月19日(木)
主催:JICA
場所:JICA麹町本部及びオンライン(ハイブリッド形式)

背景・目的

JICAにおけるPrivate Sector Engagement(PSE)の取組の一環として、民間企業等との共創を通じた開発課題解決への取組推進を目的に、「東南アジア共創ラウンドテーブル」を開催しました。(参加者は60名以上。会場15名、オンライン50名程度が参加)。

2024年1月のラウンドテーブル(https://www.jica.go.jp/information/seminar/2023/1532771_36701.html ) に続き、2回目の開催となる今回は、「インドネシア×水産」、「ベトナム×宇宙」、「フィリピン×農業(コメ)」の3テーマに絞って実施しました。

内容

1. オープニングセミナー

  • JICA東南アジア・大洋州部長の早川より開会挨拶の後、東南アジアでの共創の具体的な促進事例や他ドナー動向を紹介しました。
  • その後、(株)ドリームインキュベータ細野取締役副社長から途上国の事業開発におけるJICAとの共創の意義が紹介されました。

2. 各テーマのセッション

インドネシア × 水産

  • JICAから、同国における水産分野の情勢やJICAの取組、民間企業への期待等を紹介した後、JICAと民間企業との共創アイデアについて意見交換を実施しました。
  • 参加企業から、同国で事業を実施する際のボトルネックの説明と、その解消に向けたJICAへの期待(JICA調査や技術協力の実施など)が示されました。

ベトナム × 宇宙

  • ベトナムは既存の衛星情報の利活用不足という課題を抱えていることから、同国あるいは他国での衛星情報活用技術・サービスの知見を有する企業を中心に幅広く声掛けを行いました。結果、同セッションには対面・オンラインを合わせ、20名以上が参加しました。
  • JICAから、同国における宇宙分野の情勢、JICAの取組などを紹介したのち、民間企業との共創アイデアについて自由な意見交換を実施しました。
  • ベトナム関連省庁による衛星情報利活用の理解促進を図る上でもユースケース創出が重要であり、特に農業・防災分野における衛星データ利活用に関するアイデアや、サービス展開の際に想定される課題解決についてJICAに期待される役割などについて意見交換がなされました。

フィリピン × 農業

  • 現在「フィリピン国コメのポストハーベスト対応に係る情報収集・確認調査」(2024年8月~2025年2月)を実施中。同調査の出口として新規案件を形成するにあたり、民間企業との共創可能性を模索しており、JICAから同調査の中間成果や農業分野の現況を参加者に共有した上で、各社の取組状況や連携アイデアについて活発な議論が行われました。
  • 今後の連携アイデアが参加企業から提示され、JICAに対する期待として、JICAが民間企業の間に入って一定程度リスクテイクすることへの期待等が述べられました。

3. 参加者の反応

  • 参加者アンケートでは、回答者のうち、約7割の方に「満足」と回答いただきました。特に有益であったプログラムは、共創事業におけるJICAの取組方針・実施中事業についての情報提供、各国・各セクターの動向説明、JICA職員との意見交換があげられた。
  • また、JICAへの期待事項として、各国政府機関の関心事項やリソース投入に関するリアルな情報提供、各政府機関とのネットワーク構築支援、各国事務所とのオンラインイベント等があげられました。
  • 全体の感想として、「JICAが民間企業やスタートアップと共創し、高付加価値分野を開拓するところに協力していきたいと思った」、「これを契機に、JICAが有する既存スキームまたは新たなスキームを通じた協業の方策について引き続き意見交換したい」といったコメントも寄せられました。

4. 今後の対応

参加企業によるアンケート結果及び意見交換・相談会で確認されたニーズ等を踏まえ、JICAは共創事業に関心を示した企業のみなさまと共にPSEの具体的な成果実現に向けた取組を進めていく予定です。