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2025年大阪・関西万博「Best Practices Day」

掲載日:2025.05.26

イベント |

概要

会議名:2025年大阪・関西万博「Best Practices Day」
開催日:2025年5月8日(木)
2025年日本国際博覧会協会
フューチャーライフヴィレッジ(フューチャーライフゾーン) TEステージ及びオンライン

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大屋根リング

主な参加者

関西センター研修業務課 課長 糸山大志
ほか3団体

背景・目的

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フューチャーライフヴィレッジ内の常設展示

2025年度大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現するプロジェクトとして、「共創の力で築く持続可能な未来:JICA/DRLCの防災プラットフォーム」が、博覧会協会より「ベストプラクティス」に選出されました。

「ベストプラクティス」とは、世界の重要な課題を解決する良質なプロジェクトを発信するプログラムで、2010年の上海万博から継続的に実施されています。今回は、世界中から応募のあったプロジェクトの中から、本万博のテーマとの親和性の他に、インパクトの確実性、地域展開の可能性など、よりよい未来への貢献性に期待できる25のプロジェクトが選ばれました。

「共創の力で築く持続可能な未来:JICA/DRLCの防災プラットフォーム」は、日本の過去の大災害から得た被災の教訓と復興の経験を基に、防災能力向上を目的とした開発途上国の行政官・専門家向けの研修を実施する取組です。5月8日は、受賞者による取り組み発表や交流のためのイベント「Best Practices Day」に参加しました。

内容

(1)共創チャレンジ・ベストプラクティスへの応募

阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けた兵庫県。発災後は国内にとどまらず世界中から様々な支援を受けて、被災地域の復興・復旧に努めました。多くの支援を受けた恩返しとして、震災の教訓と復旧・復興の経験を世界に役立てたいという想いで、兵庫県とJICAが連携し、国際防災研修センター(Disaster Reduction Learning Center)が2007年4月に設置されました。今回、大阪・関西万博の共創チャレンジに応募した理由は、震災から30年を迎える2025年の万博の機会に、JICA/DRLCの取り組みを発信し、災害への備えの大切さを世界に伝えたいと考えたからです。

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活動紹介ブースの様子

(2)発表内容

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活動発表後の質疑応答

活動発表では、DRLC設立の背景、防災能力向上を目的とした開発途上国の行政官・専門家向けの研修の企画・運営など、関西センターを拠点とした活動を紹介しました。DRLCが実施する防災分野の研修は、事前の備えとしての防災計画づくり、インフラの整備、地域住民による共助の体制整備に加え、被災時における救急救助の技術や災害時の医療、被災後の被災者へのこころのケアなど多岐にわたります。「世界には地震以外にも様々な自然災害があり、DRLCが提供する学びには、共通するものがあります」そう説明し、阪神・淡路大震災の教訓と復興の経験が世界で貢献していることを伝えました。

2007年の設置から今までに、約130ヶ国から4,000名近い研修参加者と、日本から3,000名近い講師にご協力いただきました。DRLCは世界の防災関係者が出会うプラットフォームとして、帰国後も日本での学びが活かされています。

(3)最後に

阪神・淡路大震災から30年の節目の年に、震災の教訓と復興の経験を世界に伝えるDRLCの取組が、被災した関西の地において開催されている大阪・関西万博でベストプラクティスに選出されたことに感謝の意を表しました。「本選出は、この30年間、復興・復旧に努めてこられた全ての皆様と一緒につかんだもので、「防災」の意義、「備え」の大切さが世界に認められた証だと受け止めています」活動発表の後に行われた受賞者によるパネルトークで、そう結ばせていただきました。

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受賞者によるパネルトーク

本イベントを通じて、JICA/DRLCの活動だけでなく、世界共通の課題でもある「災害への備え」の重要性を広く周知することができました。

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リボンキーホルダーを持って