【COP30サイドイベント】The World Mangrove Center：地球規模のマングローブ保全回復の取組み拠点
掲載日：2025.12.10
イベント ｜
報告者
| 氏名 | 所属 | 肩書 |
| 阪口法明 | 地球環境部 | 国際協力専門員 |
概要
開催日：2025年11月11日
主催：インドネシア林業省（流域管理森林回復総局マングローブ回復局）
会場名（パビリオン名）：インドネシアパビリオン
登壇者
| 氏名 | 所属 | 肩書 |
| ロゥマット・マルズキ | インドネシア林業省 | 副大臣 |
| Dr.リスティアント・プリバディ | インドネシア林業省 | 流域管理森林回復局マングロース回復局長 |
| リール・ランデニィ | スリランカ環境省 | 気候変動総局総務局長 |
| ムハマッド・タスウィン・ムニエル | Global Green Growth Institute | 環境政策オフィサー |
| ハスナ・ウィダトン・ニクマ Hasna Wihdatun Nikmah |
世界銀行 | 自然資源管理専門官 |
| 阪口法明 | JICA | 地球環境部国際協力専門員 |
背景・目的
インドネシア林業省は、そのマングローブ保全回復の経験を共有し、全世界のマングローブ生態系管理の連携推進のための世界マングローブセンター(WMC)を設立する。WMCはマングローブ研究保全だけでなく、優良事例紹介や国際支援のための拠点として、気候変動、その他環境課題の解決に向けたマングローブ生態系保全回復の課題解決と知見共有を世界的に推進することを目標としている。本セッションでは、インドネシアのイニシアティブとしてのWMC整備の広報と国際的支援、並びに地域協力の強化を目的としている。
内容
・冒頭林業省副大臣がKeynote speechで、WMC設立を宣言し、3.44百万haと世界最大のマングローブを有するインドネシアが世界のマングローブ保全回復をリードすることをコミットメントした。
・マングローブ回復局長から、気候変動対策、沿岸住民の生計向上等マングローブ生態系の重要性を強調し、インドネシアのマングローブの現状、保全回復の取組を紹介。インドネシア及び国際的な取組みの知見と経験の共有、国際連携の推進のためのWMCの目的と機能について紹介した。
・スリランカのランディニィ局長からはマングローブ保全・回復・研究の国際的拠点としてのWMCに関し、UNFCCCの目標達成及びUNEA勧告などへの貢献への期待が寄せられた。
・GGGIのムニエル氏からは、WMCが実際に保全回復の国際的拠点として機能するために必要な資金動員メカニズムや現場活動についてコメントした。
・阪口からは、JICAの長期に渡るインドネシアのマングローブ保全への協力、特にバリ・マングローブ情報センター（MIC）の設立と活動支援を強調し、MICと周辺施設を拠点として、マングローブ保全・回復・持続可能な管理のための国際的な能力強化、知見と経験の共有の場として活用推進することを紹介・提案した。
・また、マングローブ保全回復実施の留意点に関する、沿岸住民参加が現場での実施・管理に不可欠であることから、マングローブの重要性の理解と生計向上を伴う持続可能な管理の実現の重要性を強調した。
・会場には多くの聴衆がさんかし、副大臣のコミットメントによりインドネシアのWMC設立が参加者に認識された。また、主催者側以外、スライドによるプレゼンはJICAのみであったこと、WMCへの具体的な協力を示したことから、JICAのマングローブ保全への過去の協力と新たな技術協力を通じたWMCへの協力をアピールできた。
阪口氏の発表の様子
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