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JICA主催セミナー「国際協力による気候変動に強靭な開発の推進」

掲載日:2025.12.17

イベント |

報告者

氏名 所属 肩書
吉田 徹 企画部サステナビリティ推進室 企画役

概要

開催日:2025年11月19日
主催:JICA
会場名(パビリオン名):ジャパンパビリオン

登壇者

氏名 所属 肩書
宮崎 桂 JICA 副理事長兼最高サステナビリティ責任者
土居 健太郎 環境省 地球環境審議官
稲田 恭輔 JICA サステナビリティ推進担当特命審議役
ヴァレリー ヒッキー 世界銀行 気候変動グループ グローバルダイレクター
ルチアナ ティト ブラジル開発銀行 国際法務部長
ジェシカ マルティネス コスタリカ・サンホセ市 都市管理・都市開発担当局長/中南米都市・地域計画家協会(ALPU)副会長

背景・目的

気候変動は開発途上国に深刻な影響を及ぼし、人々の命や暮らし、社会基盤の脅威となっており、気候に強靭な開発(CRD)の推進が不可欠である。本セミナーでは、国際機関や開発途上国の政府、実務者と共に開発協力によるCRDの推進について議論する。特に、他の開発目標との相乗効果を高め、トレードオフを最小限に抑えることに焦点を当て、本年8月に公表した「TICAD適応イニシアティブ」をアフリカ以外にも拡大する可能性も議論する。また、JICAは自然を活用した解決策(NbS)と生物多様性に配慮した開発を促進するガイダンス「Biodiversity-FIT」を開発しており、気候変動、生物多様性の喪失、環境汚染という「三重の地球規模の危機」に対処するための相乗的な取組を紹介する。

内容

宮崎JICA副理事長兼CSOは、TICAD適応イニシアティブをアフリカ以外の地域にも広げることで、グローバルな適応強化を目指すべきだと述べ、開発目標とのシナジーを高め、トレードオフを最小化する統合的アプローチの重要性を指摘した。また、中南米地域のグリーン分野の海外投融資を推進するMIDORIイニシアティブを発表した。
稲田サステナビリティ推進担当特命審議役は、自然を活用した解決策(NbS)や開発中の生物多様性保全主流化のガイダンスである「Biodiversity-FIT」の紹介を通じて、気候変動・生物多様性の喪失・環境汚染という三重の危機に統合的に対応する必要性を述べた。
ヒッキー世界銀行グループ気候変動グループグローバルダイレクターは、気候変動対策は単なる環境課題ではなく開発戦略の中核であり、信頼できアクセスが容易であるデータの整備が鍵になると強調した。また、国際機関と各国政府の協働によって資金と技術のギャップを埋めることが不可欠だと述べた。
ティト・ブラジル開発銀行国際法務部長は、グリーンボンド市場で資金調達を行い、国内外のグリーンプロジェクトへ投資を展開したり、また、JICAと医療機関の活動や中小零細企業を支援するための円借款契約に調印するなどの、パートナーシップによる資金調達の重要性について言及した。
マルティネス・コスタリカ・サンホセ市都市管理・都市開発担当局長/中南米都市・地域計画家協会(ALPU)副会長は、都市レベルでの適応策は社会包摂と連動させることで効果を最大化できると述べ、都市計画における気候適応は地域コミュニティの参加を前提に進めるべきだと強調した。

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イベントの様子

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イベントの様子

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登壇者集合写真