jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

第11回自治体等水道事業関係者勉強会を開催

掲載日:2026.04.23

イベント |

概要

2025年12月22日から24日にかけて、JICA東京センターにおいて「第11回自治体等水道事業関係者勉強会」(以下、勉強会)を開催し、北は北海道、南は沖縄まで全国から自治体等21組織40名が参加しました。
JICAでは、2014年以降、水道分野における国際協力の実績や関心を有する自治体等を対象に本勉強会を継続的に開催してきました。本勉強会は、水道分野における多様な国際協力の取組事例を共有し、自治体等による国際協力への参画を促進するとともに、関係者間の連携強化やスキーム間の相乗効果の発現を図ることを目的としています。
勉強会では、各組織による「共創・革新・環流に関する取組事例の共有」に加え、「アイディアソンを通じた新たなアイディアの創出」を行い、参加者間の活発な議論と交流が図られました。

内容

1) プログラム

12/22(月)
午後
・開会挨拶(JICA東京)、参加者自己紹介
・国土交通省からの情報共有
・JICA地球環境部からの情報共有
・JICA東京からの国際協力を通じた地域の国際化・活性化の事例紹介
・自治体等からの事例発表①
  (札幌市、埼玉県、浜松市、大阪市)
・ラウンドテーブル[1]方式での質疑応答
12/23(火)
全日
・自治体等からの事例発表②
  (東京都・東京水道、名古屋環未来研究所、水みらい広島、名護市)
・ラウンドテーブル方式での質疑応答
・アイディアソン
12/24(水)
午前
・参加組織ごとのKey Takeaways作成、発表
・全体ラップアップ
・閉会挨拶(JICA地球環境部)
12/24(水)
午後
・視察(東京都水の科学館)


[1] 「ラウンドテーブル」とは、円形に配置されたテーブルを囲んで参加者が平等に意見を述べ合う会議形式のことを指します。この形式の最大の特徴は、参加者全員が対等な立場でディスカッションに参加できることです。(出典:イベント用語辞典

2) 主な発表内容

国土交通省 ・「令和7年度 水道国際協力検討委員会」において水道分野の国際協力の意義、方向性、具体方策等について整理中であり、結果は「上下水道政策の基本的なあり方検討会」においても議論する予定であることを紹介。
JICA地球環境部 ・SDGs進捗状況、共創、革新、環流に関する開発協力大綱のポイント
・JICAの多文化共生・地域経済活性化への貢献、多様なパートナーとの協働、サステナビリティ、DXに関する取組
JICA東京 ・「JICA 市民参加協力事業を中心とした国内事業の地域の国際化・活性化への貢献度にかかる調査」より、佐久市、駒ケ根市の事例を中心に紹介
札幌市 ・ネパール・ポカラ市における草の根技術協力と技術協力プロジェクト双方への参画と、さらに無償資金協力も含めたスキーム間相乗効果の発現
・さっぽろ水道サービス協会や札幌市管工事業協同組合との連携
・国際協力を通じた広報や水道局職員の育成の取組
埼玉県 ・タイ、ラオス2か国を対象とする草の根技術協力の取組と、技術協力プロジェクトとの相乗効果
・国際協力人材の確保、市民向け広報の取組
・国際協力から還元されるメリット(人材育成、技術継承、技術力の発信)
浜松市 ・インドネシア・バンドンにおける草の根技術協力
・浜松インドネシア友好協会との連携、市内の学生・教員との交流プログラム等、外部の組織との共創の取組
・市長会見の活用、メディアの活用等の積極的な広報の取組
大阪市 ・「大阪市水道経営戦略」に国際協力を明記
・「海外水ビジネスパートナー制度」、民間企業の技術・製品展示施設「Aquatic Osaka」等を通じた民間企業との連携
・関西4都市の連携による課題別研修への取組
東京都・
東京水道(株)
・都の都市間外交と覚書に基づく独自事業
・第3セクターと水道局の協働
名古屋環未来研究所 ・産官学の中間団体による国際協力、JICA Bizの活用事例
・カンボジアにおける草の根技術協力
(株)水みらい広島 ・パキスタンにおけるDX促進の取組
・民間企業連携のための海外水プロジェクトセミナー開催
名護市 ・昨年度の勉強会のアイディアソンで出されたアイディアを実践した事例を紹介。市内の実業高校及び管路工事業者との共創で、研修員と高校生の配管技術競争を実施。自治体職員の採用活動につなげる取組
アイディアソン ・地域や国際協力の課題と、共創パートナー及びイノベーションを掛け合わせるマトリックスを作成し、グループワーク形式でアイディアを創出。各グループのアイディアには、生徒・学生へのアプローチ(自治体の人材不足への対応と国際理解教育)、配管工という設定の人気ゲームキャラクターと連携した広報、3Dゴーグルを使用した遠隔指導、AIを用いた24時間多言語対応、協力によって生み出される利益の双方でのシェアなど、共創・革新・環流に資する多様な発想が見られた。

3) 所属組織ごとによるKey Takeawaysの発表と今後に向けて

最終日には、所属組織ごとにKey Takeawaysを作成してもらい、発表を行いました。Key Takeawaysには、「勉強会への期待とその結果」、「アイディアソンで発表されたうち、一番良いと思ったアイディアとその理由」、「印象的だった言葉や事例」、「その他所属組織へのフィードバックや全体的な感想」を記入して頂きました。
自治体等からは、パートナーとの共創、職員採用や人材育成、地元企業振興など、環流につながる多様な取組事例が共有され、参加者からは多くの示唆や新たなアイディアを得ることができたとの感想を頂きました。JICAにとっても、共創・革新・環流に関する考え方や取組を発信する貴重な機会となりました。
参加者には、本勉強会で得られた事例やアイディアを今後の実践につなげることが期待されます。JICAも、国内のパートナーとの連携強化につながる機会として、来年度以降も本勉強会を継続していきたいと考えています。

自治体からの事例発表

ラウンドテーブル方式による質疑応答

8つのグループに分かれて行われた
アイディアソンにおけるグループワークの様子

アイディアソンの成果の例

Waterの「W」を両手で作った集合写真