キルギス日本センター合同調整委員会の開催

2021年8月6日

 キルギス日本人材開発センター(KRJC)は今年7月6日、その最高意思決定機関である合同調整委員会の年次会合をオンライン形式で開催しました。キルギス側からは経済財務省事務次官(議長)、キルギス国立総合大学学長、教育省代表、また日本側からは駐キルギス日本国大使、JICAキルギス事務所長、(KRJCの日本語活動を支援いただいている)国際交流基金代表等に参加いただき、KRJCの運営につき意見を交わし、重要事項の決定を行いました。

 KRJCでは、2019年度より、新たな組織目標として「キルギスと日本の様々な機関や人々を結び付けるプラットフォーム機能の強化」を据え、活動を展開しています。本委員会においても、その目標の更なる推進に向け、各種の決議が行われました。

 その一つとして、キルギスの公益法人であるKRJCの基本文書となる定款に、新たにその目標が盛り込まれました。また、キルギスと日本の相互利益となる活動を追求していく観点から、これまでのキルギス側による単独所長体制から、日本側との共同所長体制への変更が決議され、JICAのKRJCプロジェクト専門家である岩井淳武チーフアドバイザーが、日本側共同所長に任命されました。更に、プラットフォーム機能の強化を目指し、KRJCの組織体制の変更も承認されました。

 KRJCは2020年5月、全世界のJICA事務所やJICA関連組織で唯一、東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンアドバイザーを委嘱されました(2021年2月まで)。そして、キルギスパラリンピック選手団のホストタウンである山梨市とアドバイザー契約を締結し、同市とパラリンピックのパワーリフティング選手団およびキルギスとの各種交流を支援してきました。また、昨年11月には、カザフスタン日本センターとの協力のもと、初の「カザフスタン・キルギス合同オンライン日本留学フェア」を開催し、日本からは18の大学、両国から3098名の参加を得て、大変盛況なイベントとなりました。更に、同留学フェア参加大学からのご要望を受け、キルギスの大学との協力関係構築に取り組んだ結果、これまで日本の2大学とキルギスの国立大学との大学間連携協定が締結されています。

 加えて、ビジネス活動面では今年7月5日、日本の企業とのビジネス関係の構築を目指し、キルギスの企業経営者のみを対象とした、リーダーシップ・管理能力育成講座としての「経営塾」を新規開設しました。

 これらは、KRJCの日本・キルギスを結ぶプラットフォーム機能の成果・取り組みの一例です。今回の合同調整委員会での各種の制度的決定事項も踏まえ、KRJCでは、これからも日・キを繋ぐ重要なプラットフォームとして、そして両国間の友情のシンボルとして、スタッフ一同、日々努力を重ねて参ります。

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