KRJCとKJCの包括連携協定の締結

2021年9月22日

 キルギス日本人材開発センター(KRJC)と、カザフスタン日本人材開発センター(KJC)は、お互いの事業効果とインパクトの向上を目指し、2021年9月14日に、包括連携協定を締結しました。

 現在KRJCおよびKJCでは、各々の国と日本との様々な組織や人々を結び付けていく、プラットフォーム機能の強化を共通の組織目標に据え取り組んでいます。一般に日本における認知度が低いキルギスと、地域の大国として日本からの関心、興味がより高いカザフスタン。一方で、JICAプロジェクトが展開し、専門家の各種ナレッジや日本とのネットワークが活用でき、スタッフも比較的充実しているKRJCと、JICAプロジェクト支援が終了し、少人数のスタッフで自立の道を歩んでいるKJC。この双方が、相互連携を通じ、日本と距離的に遠く離れた中央アジアにおいて、単独では到達できないレベルのプラットフォーム機能のインパクトを創出していこうという取組みです。

 2020年11月、両センターは、初めて、協働で「カザフスタン・キルギス共和国合同オンライン日本留学フェア」を開催しました。それまで留学フェアは、両国各々オンサイトで開催してきましたが、合同開催となった昨年は、それ以前の参加校数を遥かに超える18校にご参加いただき、両国からの参加者も3100名と大変盛況なものとなりました。また、フェアのフォローアップとして、参加校のご要望を踏まえ、両国大学間の連携関係構築を検討するための個別の大学間の面談を支援。合計8校(キルギスで5校、カザフスタンで3校)に本サービスをご活用いただき、内キルギスで2校が大学間連携協定締結に至りました。更に、現在キルギスで2件、カザフスタンで1件、連携協定締結に向けた協議が行われています。

 今年も11月に第2回となる合同オンライン日本留学フェアを開催予定。10月8日の申込締め切りを前に、既に多数の日本の大学等から申し込みをいただいています。このように、ここ中央アジアの2カ国においては、日本センターのプラットフォーム機能を通じ、高等教育分野での新たな交流の潮流が生まれつつあります。

 今回の包括連携協定は、この協力関係をビジネス分野等他の分野にも広げていくための基本枠組みとなります。新型コロナ禍で、従来のオンサイトでの活動が困難となり、オンラインへのシフトが進んでいく中において、初めて可能となった、国境を越えた日本センター間の連携による価値創造という新機軸。今後も、KRJCとKJCでは、協働を通じた相乗効果を発揮しつつ、日本と現地の様々な組織・人々の結びつきを促進していくプラットフォームとして、事業効果の向上や、成果・インパクトの発現に向けて取り組んで参ります。

【画像】