キルギス日本センターの日本への工学系高度人材送り出し支援

2022年8月7日

キルギス日本センター(KRJC) では、日本の地方の土木・建設系企業からの受託により、キルギスの工学系の大学生を対象とした外国人材送り出し支援を展開しています。地方の建設業界等では、大学卒業レベルの工学系専門知識を有した人材確保が課題となっています。一方、キルギスでは、勤勉で語学習得能力の高い特性を有した方が多く、また日本人と大変よく似た顔立ちの方も多くいらっしゃいます。こうした背景のもと、当該企業で高度人材として働くために必要とする日本語能力N3以上の能力を獲得するための1年半の受託日本語講座をはじめ、人材育成・送り出しのための各種支援を実施しています。

2019年夏に同日本語講座第1ラウンドを開始し、以降毎年春に新規受講生を選抜し第2、第3ラウンドを順次開講。合計40名近くの土木・建築系の学生が、日本での高度人材としての活躍を目指して日本語を学んでいます。コロナ禍により渡航が延期されてきましたが、この度第1ラウンドの学生1名が、7月28日に委託日本企業に高度人材として採用され、訪日しました。キルギスの大学で土木を学んだイサバイさんです。

イサバイさんは、訪日に際し、次のように抱負を語っています。
「この渡航の瞬間が来たことをとてもうれしく思います。 私は、日本が世界的に多くの点で優れ、土木・建設の技術レベルにおいても随一と考えていますので、その日本に渡航できることが非常に楽しみです。新しい知識、機会、人々が日本で待っています。間違いなく多くのことを学ぶことになるでしょう。日本に行っても引き続き日本語を勉強することで、コミュニケーション能力を伸ばしながら、建設業に関わる知識を向上させていきたいと思います。心配も、もちろんありますが、不安よりも期待の方が大きいので頑張ることができると思います。私は将来、最高水準の日本の建設技術を駆使して、キルギスのレベルを上げていきたいと思います。建築技術はキルギスの発展に貢献する重要な技術であり、その発展は私の目標の一つです。」

第2ラウンド、第3ラウンドの受託日本語コース受講生たちも、順調に日本語能力を伸ばしています。
KRJCでは、イサバイさんの日本での活躍を祈念するとともに、工学系高度人材の日本語教育支援を通じた高度人材送り出しに、今後も取り組んでまいります。

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