ウズベキスタン日本センター(UJC)創立20周年式典を開催

2022年8月31日

 2022年8月19日、タシケント市内のウィンダムホテルにて、ウズベキスタン日本センター(UJC)創立20周年記念式典を開催いたしました。2001年8月に開所したUJCは、本来であれば昨年(2021年)が20周年でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大規模なイベントの開催ができなかったことから、式典の開催は1年延期となっていました。なお、本式典は、在ウズベキスタン日本国大使館より、日本とウズベキスタンの外交関係樹立30周年の記念事業としても認定されました。

 式典は、UJCの日本語コースや文化講座に通う受講生を中心としたミニコンサートから始まりました。コンサートでは、日本の歌や踊りに加え、ウズベキスタンの民族楽器「ドゥタール」で、日本の楽曲を含む演奏が披露され、会場は大いに盛り上がりました。

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ミニコンサート内のドゥタールの演奏

 その後は、UJCの概要やこれまでの歩み、今後の展望などをまとめた、創立20周年を記念して制作したビデオの上映へと移り、それに続いて、日本側とウズベキスタン側の共同所長体制をとっているUJCにおいて、過去に共同所長を務めた方々から届いたメッセージが紹介されました。またこの日は、ウズベキスタン側の初代共同所長として開所当初から2018年までUJCに貢献され2019年に亡くなられたハビブラエフ元共同所長のご母堂も来場しており、同氏のことに触れつつUJCへの感謝の言葉を述べられた際には、会場は感動に包まれました。

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UJC20周年を記念して制作されたビデオ上映の様子

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ハビブラエフ元共同所長のご母堂によるスピーチ

 感動の余韻が残る中、会場は開会セレモニーへと移り、鈴木康次郎共同所長の開会挨拶を皮切りに、ご来賓のJICAウズベキスタン事務所の宮崎卓所長、ウズベキスタン投資・対外貿易省のクドラートフ第一副大臣(代読・シャムシムハマド・ヌリエフUJC共同所長代理)、そして藤山美典駐ウズベキスタン特命全権大使より祝辞を賜りました。

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開会の挨拶をする鈴木共同所長

 続いて行われたオープンビジネスフォーラムでは、UJCでも長年にわたる講義経験を有する福山哲郎氏(JICA短期専門家)に「新たなビジネスパートナーシップの構築にむけて」というテーマで基調講演をいただきました。講演では、ご自身の経験に基づく事例を多数織り交ぜながらロジカルなビジネス戦略および信頼関係の構築の重要性についてご説明いただきました。  

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基調講演をする福山氏

 その後、UJCで行われているビジネスコース「プロフェッショナル・マネジメント・プログラム(PMP)」の修了生で、現在は菓子製造業の企業経営者となっているマリヤ・ポルトノワ氏に、UJCで学んだことをどのように生かして起業家として成功を収めたのか、ご自身の体験についてプレゼンテーションをしていただいてから、最後のプログラムのパネルディスカッションへと移りました。パネリストとしては、基調講演をしていただいた福山氏、プレゼンテーションを担当していただいたポルトノワ氏に加え、投資・対外貿易省の岩崎寛央氏(JICA長期専門家)、PMP修了生で現在はアパレル製造小売業の企業を経営しているシェルゾッド・ベクナザロフ氏、そしてPMPコースで講師を務めていただいているディヨル・ミルザアフメドフ氏にご登壇いただき、「日本・ウズベキスタン間のビジネス対話のプラットフォームとしてのウズベキスタン日本人材開発センター」をテーマに、ウズベキスタンと日本の関係発展のためのビジネスプラットフォームとしてUJCに期待されることについて、意見を交わしていただきました。その中では、日系企業の情報ハブ機能やネットワーキング支援など、今後のUJCのプラットフォーム機能の拡充への期待が寄せられました。各パネリストの意見を聞いた会場のお客様の中からは、ネットワーク強化のためにビジネスコース受講者のOB・OG会組織を更に拡大すべきといった発言など、積極的に意見や質問が寄せられ、時間が足りなくなるほどでしたが、式典は盛会のうちに幕を閉じました。

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パネルディスカッションの様子

 今回、UJCは20周年という節目を迎えましたが、これを通過点として、これからもウズベキスタンと日本のビジネス交流プラットフォームとしての機能の強化を図り、両国の社会経済的関係促進に向けて貢献していく所存です。