JICA九州高校生国際協力実体験プログラム2021を開催しました!

2021年12月23日

10月17日(日)及び23日(土)、12月2日(木)、JICA九州高校生国際協力実体験プログラム2021をオンラインにて開催しました。
このプログラムは、高校生の皆様が様々な国の状況や国際協力の現状に気づき、理解を深めることを目的とし、他県・他校の参加生徒やJICA海外協力隊経験者と考えや想いを共有しながら、参加者自身が国際協力にどう向き合うことができるか考える、高校生のための国際協力入門講座です。本来であれば、九州各地からJICA九州に集い、1泊2日の合宿研修を行うところですが、昨年に引き続き今年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響により、九州7県からの参加校の生徒26名、教員7名が、各県よりオンラインでの参加となりました。

【1日目プログラム:10月17日(日)(佐賀、大分、鹿児島)および23日(土)(福岡、長崎、宮崎、熊本)】

アラビア語でのラジオ体操

学校紹介

国際理解ワークショップ

青年海外協力隊経験者による体験談

国際オンライン交流会

当初8月に予定していた1日目のプログラムは、大雨の影響により延期となり2日間に分けて開催しました。
まずは開会式の後、【アラビア語でのラジオ体操】でスタート。朝早く寝起きで眠い身体によく効きました。続く【学校紹介】では、学校ごとに一生懸命準備してきた模造紙やスライドを用い、2分という限られた時間で精一杯学校の魅力を紹介してくれました。
【共通点探しゲーム】のアイスブレイクでは、出されたお題に対して皆様々なポーズをとっては大変盛り上がり、最後に「国際協力といえば」というお題が出されると、手を繋いだり、ハート型を模したりといったポーズが多く見られ、国際協力のイメージをよく表していました。【国際理解ワークショップ】では、元JICA海外協力隊トンガ隊員が制作した絵本「‘Ofa atu」を用い、トンガ王国の日常をSDGsの視点で眺め、その気付きから自分たちの取組むべき課題などを発見。こちらの想定以上に、高校生たちの視点で様々な点に気付き、今後に繋がるワークとなりました。

そしていよいよ本題の【青年海外協力隊活動計画作り】。はじめに、元JICA海外協力隊ペルー隊員の岩瀬さくらさんがご自身の協力隊体験談を語ってくださいました。岩瀬さんの熱い思いと思いやりの心や現地の子どもたちが変わっていく様子に、みなさん真剣に聞き入っており、思わず涙する姿も見られました。それを受けて、架空の村をテーマに、高校生たちが青年海外協力隊に扮して活動計画作りに取り掛かりました。村の現状や背景から、そこにある課題を洗い出し、それぞれどのようなことに取り組んでいくのか真剣に考えていました。

1日目の最後は【国際オンライン交流会】。JICA九州が受け入れている長期研修員(エチオピア、ブルキナファソ、ラオス、フィジー)と、英語でコミュニケーションを図りました。オンラインで意思の疎通が難しい状況下でしたが、ブレイクアウトルームに分かれてのセッションもそれぞれ盛り上がっており、みなさん最後には笑顔でプログラムを終えました。

【活動計画発表動画撮影と視聴】

1日目から2日目の間に、各学校での活動計画発表動画を撮影し、2日目までに参加校の生徒、先生、推進員、JICA九州職員が各自視聴して評価を行いました。
どの高校も村の状況をしっかりと考察して計画を立てていて、中には実際にどういったアプローチがよいのか実証実験を行った結果をもとに計画を立てている学校もあり、大変素晴らしい活動計画発表でした。

【2日目プログラム:12月2日(木)】

青年海外協力隊活動計画発表に対する質疑応答

最後にみんなで集合写真

この日ようやく参加の九州7県の高校が一堂に会しました!まず活動計画発表に対する質疑応答を行い、それぞれの動画を視聴して抱いた疑問質問をお互い積極的に投げかけていました。その後の投票で見事1位に輝いたのは、【長崎県立長崎明誠高校】のみなさんです。優勝校には副賞として、JICA九州スタディツアーとJICAデスク佐賀で毎月第1水曜日に放送中のラジオ番組、「Jump to the world!」への出演権が授与されました。
最後にブレイクアウトルームに分かれ、振り返りを兼ねた高校同士の交流を行い、今回のプログラムで印象的だったことや新しい学び、今後に向けての目標について語り合ったり、お互いの学校のことについて尋ねたりして共に学べたよろこびを分かち合っていました。

参加した高校生からのアンケートをご紹介します。
・自分の可能性や視野を広げることができた
・いろんな視点から考えられて勉強になった
・他の高校と活発に意見交換できよい経験になった
・活動計画発表では、みんなで力を合わせて時間をかけて作成したので、達成感があった
・世界のことに興味を持つきっかけになった
・将来海外の現場で国際協力に携わりたいと思っており、今回の経験を通して自分の将来を改めて考えるきっかけとなった

また、ご参加いただいた先生方からは
・国際協力の意味や、生徒をどういう方向に導いていくかの指導方法が大変勉強になった
・今回のプログラムを授業におとしこんでいきたい
・学校以外での学びは生徒を大きく成長させると実感した
といったお声をいただきました。

オンラインでの開催ということで難しい点もありましたが、高校生たちの目線で国際協力について考え、共有することで、国際協力のみならず、洞察力や課題解決について考える力、相手を思いやる気持ちなどなど、たくさんの学びに繋がったことがいただいたアンケートからも伺えました。自分たちにできることは何か、それぞれに感じたことやその気持ちを大切にし、今後に活かしていっていただければ幸いです。

ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた先生方、本当にありがとうございました!

見事優勝を果たした長崎県立長崎明誠高校が出演するラジオ放送は、毎月第1水曜日のラジオ番組「Jump to the world!」を要チェック! (※関連リンクを参照)

<2021年度の参加校>
福岡:福岡県立北九州高校
佐賀:佐賀県立佐賀西高校
長崎:長崎県立長崎明誠高校
大分:大分県立大分西高校
熊本:熊本県立熊本農業高校
宮崎:宮崎県立飯野高校
鹿児島:志學館高等部

The program for learning "International Cooperation" held online.
7 high schools of Kyushu region, 26 students and 7teachers attended on it.
JICA participants from the Burkina Faso, Fiji, Laos and Ethiopia have kindly cooperated on a part of the programs.
We would like to express our deepest gratitude to all the people who have been involved with this program.
Thank you very much for your time and cooperation.

お問い合わせ:
  JICA九州
  電話番号: 093-671-6311