マナグア湖の持続的な活用のための保全への取組の一つとして、日本人絵画アーティスト蓑輪 Flo 章子(Flo 氏)をニカラグアに派遣し、現地小学生を対象とした絵画ワークショップを開催しました。ワークショップは3日間、首都マナグアの3校で開催され、子ども達の創造力と表現力あふれる作品ができあがり、身近な湖への環境保全に向けた願いや夢などを込めたメッセージとなりました。
この取り組みは、「Artist in Project」(第 4 回新規事業アイデア採択案件)とニカラグア事務所 BIWAKO タスクフォースの連携で実施され、今回のFlo氏は、ワークショップ講師など環境保全を目的としたイベントに参加した他、行政関係者聞き取りや湖畔視察を行いました。今後もマナグア市役所と教育省と連携し、アーティストの感性を生かした環境教育や環境保全の啓発活動への様々な取り組みを進めていく予定です。
【各学校での取り組み】
●植物デザインアート・ワークショップの実施(11 月 7 日:Pablo Antonio Cuadra小学校 )
学校周辺の緑地で自然観察を行い「植物をサークル内に描くアートを作成してみよう」というテーマで実施しました。教室外に出て、自然を観察し絵に描く作業は、生徒・教師・行政関係者にとって斬新な経験だという声が多く、一人ひとり生き生きと作品づくりに励んでいました。材料は色ペン・鉛筆と紙のみで手軽にできる活動でありながらも、描く植物描写がサークルに入ることでデザイン・芸術性の高い、何度も見返したくなる作品が出来上がりました。
●「願いの魚」ワークショップ(11 月 9 日:Barrilete de Colores 小学校の 4、5 年生対象)
マナグア湖畔の広場で湖を観察しながら、将来マナグア湖はどうなってほしいかを考え、画用紙に今後の願いやイメージを描き、マナグア湖の水環境の回復について話し合いました。多くのテレビやラジオからの取材が入り、子ども達の笑顔と学ぶ姿が広く紹介されました。
●「スカベンジャーハント」ワークショップ(11 月 10 日:Solidalidad 小学校の 4、5 年生対象)
お題に沿ったものを学校内で見つけ出し、観察して描く活動を行いました。今回のお題を「形のあるもの」、「足が 2 つ以上のもの」等、想像力を膨らませるものとしてみると、生徒たちは夢中になり学校中を見て回り、集中して描いていました。生徒たちの姿をみた教師が「今後の授業の気づきとなった」と話していました。教育省の広報部もワークショップの様子を熱心に取材していました。
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