《Floさん派遣報告その3》
「私にとってのマナグア湖」絵画コンクールの受賞式(マナグア市役所、教育省、水理研究所、ニカラグア事務所(Floさん含む)の主催)が11月13日にニカラグアの首都マナグアで開かれました。今回のコンクールはニカラグア版UMINOKOに乗船経験ある市内の小学校 8 校を対象として実施され、応募総数 310 作品から6 人の作品が特別賞に選ばれました。授賞式には、教育大臣、マナグア市長、水理研究所長の参加、またテレビや新聞等のメディアによる撮影が行われ、子供たちの絵画を通してマナグア湖の環境保全を知ってもらう場となりました。
また、応募絵画の一部(約 70 件)は滋賀県のびわ湖に隣接する彦根東高校に送られました。彦根東高校の土曜講座「稽古館」では「地球の裏側とつながる!ニカラグア版『うみのこ』プロジェクト」を実施しており、ニカラグア事務所 BIWAKOタスクフォースと湖水環境についての学習を連携してすすめています。そこで、稽古館に参加する生徒に送られてきた絵画の中から「彦根東高校賞」として3作品、また、(公財)滋賀県国際協会でも1作品を選んでいただきました。後日選ばれた作品の発表とともに副賞が送付される予定です。
受賞した作品と共に、ニカラグアの国やニカラグア版うみのこの紹介したパネルが、1月27日から3月中旬ごろまで琵琶湖博物館2階に展示されています。
琵琶湖博物館での展示の様子
新しい国際協力へつないだコト
今回、イラストレーターのFloさんに協力いただき、小学生を対象とした一連のワークショップや絵画コンクール等のアートを活用した取り組みを行いました。子どもたちにとって自分自身と身の回りの自然環境が深く繋がっていることを自ら実感し、深く考える良い機会となったようです。
子どもたちの作品、活動に取組む子供たちの様子を見て、マナグア市長や教育大臣からは何度も感謝の言葉が述べられました。さらに、今後はFloさんが実践した活動や今回ニカラグアで考えた新たなアイデアを各学校で取り入れたいと、コメントがありました。
Floさんの滞在中には、ニカラグアの関係者(マナグア市役所、教育省)、JICAニカラグア事務所で「アートを活用した環境教育についての今後の展望について」の意見交換を実施しました。その中で、今後もアートの力を活用し環境教育を展開したいこと、マナグア湖の持続的活用のための環境保全を目的として日本のゆるキャラのようなキャラクター制作へ高い関心の声がありました。マナグア市役所と教育省と一緒に企画をすすめていきたいと思います。
まずは、マナグア湖の持続的活用のための環境保全のための Ecoキャラクターを Floさんによるデザインで制作し、市内のリサイクルゴミ収集車の外装、市内の壁画、環境キャンペーンでのマスコット等として採用し、マナグア市の環境教育キャラクターとして来年から活躍してもらう予定です。
今回のFloさんの活動は日を追って多くのメディアから取材が入り、毎日のようにテレビやラジオのニュースで放映され、注目が集まりました。教育大臣やマナグア市長からもメディアを通じて感謝のメッセージが伝えられました。
JICAニカラグア事務所は、3 年前からBIWAKOタスクフォースを立ち上げて、マナグア湖の持続的活用のための環境保全に取組んでいます。この取組みを更に強化するため、Eco キャラクター素材を活用した環境教育をマナグア市役所及び教育省との連携の下で推進するとともに、マナグア湖の水質管理・改善のための技術協力プロジェクト、海外協力隊(環境教育)、草の根技術協力など、あらゆるアクターと連携しながら総合的に活動を展開していく予定です。
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