ベリーズ国:国連開発計画(UNDP)と協働した協力の推進 ~JICA支援で設置された保冷コンテナに国連開発計画(UNDP)により太陽光パネルシステムが敷設されました~

2023.07.04

中米ベリーズで課題別研修「農業協同組合の組織化推進と事業能力運営の向上(A)」に参加した研修員が研修成果の活用を目的に作成したアクションプランの実現をJICAフォローアップ協力により支援し、国内に4基の保冷コンテナの設置が実現しました。そのうち、無電化地域であるオレンジワーク州インディアンチャーチ村に設置された保冷コンテナに対してUNDPのEnabling Gender-Responsive Disaster Recovery, Climate Change and Environmental Resilience in the Caribbean (EnGenDER)資金※1により太陽光パネルシステムが敷設され、引き渡し式典が開催されました。

JICA協力で設置されたコンテナは、エアコンで冷温を保つ形式となっていましたが、同村は停電等により適温が維持できず、保存されていた作物の品質が低下した事例がありました。その中で今回UNDPの協力によって太陽光パネルが敷設されたことで、自然災害に脆弱な農村においても、太陽光発電により安定的な電力供給が可能となり、結果的に保冷コンテナの活用がより促進される状況となりました。現在は4か所の保冷コンテナにおいてジャガイモ、玉ねぎ、キャベツが保管されています。

設されたことで、自然災害に脆弱な農村においても、太陽光発電により安定的な電力供給が可能となり、結果的に保冷コンテナの活用がより促進される状況となりました。現在は4か所の保冷コンテナにおいてジャガイモ、玉ねぎ、キャベツが保管されています。

式典で、マイ農業大臣は、本案件は素晴らしいモデルとなる事例であるとし、次の点を強調されました。(1)ベリーズ省庁間での連携・調整が行われ、農業省がEnGenDERを所管している持続開発・気候変動省にアイデアを持ち込み必要なプロセスを履行できたこと、(2)JICAとUNDPのドナー間の連携事例として農業協同組合への支援が効果的に実施できたこと、(3)先のハリケーンLISAでも浸水等の被害が大きく、無電化で脆弱性の高い農村に対し付加価値の高い協力が実施できたこと。今回の連携協力の実現は、農業省が現場で起きている状況を正確に把握し、強い主導性・主体性を持って各援助機関からの協力を着実に維持・管理してきた結果であると言え、JICAとしても付加価値の高い協力が実現できました。

今後はベリーズに派遣中の「With/Post COVID-19 社会における農業バリューチェーン改善専門家」によってこうした農業分野におけるJICA協力がさらに促進されることが期待されます。

式典の来賓(左より農業省組合部長、ベリーズ支所長、農業大臣、気候変動局次長)

式典の来賓(左より農業省組合部長、ベリーズ支所長、農業大臣、気候変動局次長)

農業大臣とベリーズ支所長の挨拶1

農業大臣とベリーズ支所長の挨拶2

農業大臣とベリーズ支所長の挨拶

中央はインディアンチャーチ地区の農業グループ長

中央はインディアンチャーチ地区の農業グループ長

保冷コンテナにはJICAのF/Uに加えUNDPのEnGenDERの銘板が貼られた。

保冷コンテナにはJICAのF/Uに加えUNDPのEnGenDERの銘板が貼られた。

保冷コンテナの屋根に太陽光パネルが設置され、変電器と蓄電池が敷設された。1

保冷コンテナの屋根に太陽光パネルが設置され、変電器と蓄電池が敷設された。2

保冷コンテナの屋根に太陽光パネルが設置され、変電器と蓄電池が敷設された。

保冷コンテナ内に保管されているジャガイモ、視察する農業大臣他1

保冷コンテナ内に保管されているジャガイモ、視察する農業大臣他2

保冷コンテナ内に保管されているジャガイモ、視察する農業大臣他

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