SICA地域における地方行政知見共有会を開催

2023.10.20

SICAとは、中米統合機構のことで、「中米地域の統合と地域的な平和、自由、民主主義と開発を達成する」ことを目的として1991年に設置されました。また、SICA地域とは、同機構に加盟する中米7か国(グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマ)とカリブ海のドミニカ共和国を合わせた8か国を指します。

昨年2022年10月にエルサルバドルで開催された「地方行政」に関する中米国際セミナーに続き、2023年10月18₋19日に、ホンジュラスのインティブカ県で地方行政知見共有会を開催しました。今回は、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマとドミニカ共和国から、合わせて100人程が参加しました。

知見共有会の目的は、JICAが当該地域で蓄積してきた二国間協力の成果を通じて開発検証された地方行政運営手法と地域開発の手法を、域内で標準化・類型化の作業を進め、それぞれの事情やユーザーの関心に合った最適(ベスト・ミックス)なツールのプラットフォームを運用、普及してくことです。

共有会は、1日目に基調講演と各国の取組と成果、課題と対策を共有しました。続く2日目は、午前中にインティブカ県内の住民参加型による透明性の高い行政サービスの実施を視察し、午後には行政サービスに関わるベースライン調査、計画立案、実施、評価、制度化の5つのプロセス(工程)について、それぞれグループごとに意見交換を行い、一連の知見共有を踏まえ、各国が今後の改善案に関して分析を行いました。本知見共有会を通じて、中米諸国の多様な行政制度や政治状況の下、「住民参加による計画立案」「地方行政及び交付金の制度化」「組織間連携」等、鍵となる共通のテーマが抽出され、またJICAの技術協力が各国の社会状況に即した地方行政サービスの向上に貢献し、行政サービスの向上を着実に実現していることが確認されました。

今回の知見交換会は、インティブカ市長を筆頭にインティブカ市役所からの熱い支援を賜り、大変盛況に終わりました。参加したSICA地域の地方行政に関わる中央政府関係者や地方行政官からは、新たなビジョンや改善案が見つかったと多くのコメントが聞かれ、モチベーションの向上にも寄与したことが分かりました。

写真1)地方行政知見共有会の会場(1日目)

写真1)地方行政知見共有会の会場(1日目)

写真2)JICAホンジュラス事務所篠所長による挨拶

写真2)JICAホンジュラス事務所篠所長による挨拶

写真3)インティブカ市トゴパラ集落視察

写真3)インティブカ市トゴパラ集落視察

写真4)トドガルパ集落の住民参加と行政サービスの実現について説明するインティブカ市のノルマン・サンチェス市長

写真4)トドガルパ集落の住民参加と行政サービスの実現について説明するインティブカ市のノルマン・サンチェス市長

写真5)ホンジュラス国からの参加者によるグループワーク

写真5)ホンジュラス国からの参加者によるグループワーク

写真6)知見共有会の参加者

写真6)知見共有会の参加者

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ