2025年3月に開始された「SICA地域持続可能な観光/コミュニティベースドツーリズム振興のための能力強化プロジェクト」は、中米観光統合事務局(SITCA)、中米統合機構(SICA)に加盟する計8カ国の観光省庁、JICAが協力し、同地域内で”持続可能なコミュニティツーリズム”の発展を目指す技術協力プロジェクトです。
※関連記事:中米統合機構(SICA)向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:中米・カリブの観光振興のため、地域住民主体の観光地経営能力強化に貢献 | ニュース・広報 - JICA
※参考:中米統合機構(SICA)は、地域の経済社会統合を図り、平和・自由・民主主義・開発を達成させることを目的として1991年に設立された国際機関です。日本は2010年から域外オブサーバーです。
本プロジェクトの対象国は、SICAに加盟するグアテマラ、エルサルバドル、コスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス、パナマ、ベリ-ズ、ドミニカ共和国の計8か国です。
本プロジェクトでは、①観光地域経営能力強化への支援、②観光マーケティング、ブランディング、プロモーション能力強化への支援を通して、最終的にSICA地域における「コミュニティベースドツーリズムガイドライン」の提案を計画しており、櫻井 真美専門家(チーフ・アドバイザー)、佐藤 知美専門家(研修管理/業務調整)が2025年3月に中米統合機構事務局内のSITCAエルサルバドル支局に着任しています。
2022~2024年に実施した事前調査の様子
(左はドミニカ共和国、右はパナマ)
本プロジェクトの正式ローンチとして、2025年5月21~22日にコスタリカで開催された「観光大臣会合」、及び、「第9回Sustainable and Social Tourism Summit」にてJICA関係者が登壇しました。
観光大臣会合は、SICAに加盟する8か国の観光省庁大臣が集う会合で、5月21日に開催されました。JICAからは、コスタリカ支所 吉田 憲支所長、経済開発部 髭 信職員、櫻井 真美専門家が登壇し、本プロジェクトの背景、戦略、具体的スケジュールについて紹介しました。
※参考:JICAコスタリカ支所 吉田 憲所長 挨拶(仮訳)
(左から)髭職員、吉田支所長、櫻井専門家
観光大臣会合の様子(出典:SITCA)
また、第9回Sustainable and Social Tourism Summitは、2025 年5月20~23日に開催された国際会議で、観光産業における持続可能性、連帯・連携、社会的責任に関する最新情報を共有し合うプラットフォームです。
※参考: Sustainable and Social Tourism Summit
5月22日(木)には、Summitのセッションに櫻井 真美専門家が登壇し、JICAの観光分野における協力概要と、SITCA、中米・カリブ8か国の観光省庁、JICAが協働する上記プロジェクトについて紹介し、JICAの観光分野に対するコミットメントを参加者に示しました。
櫻井専門家登壇の様子(出典:SUSTENTUR)
17か国から300名超が参加
SICA地域は、多様かつ魅力的な観光資源に溢れる地域です。
このプロジェクトを通じて、経済、環境、社会的なバランスの取れた観光サービスを提供するコミュニティが更に増えるよう、SITCA、各国観光省庁、JICAは共に前進します。
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