JICAチェア:講師・磯部晃一氏による特別講義「日本の災害管理・自衛隊の災害対応」をサンパウロ市、リオデジャネイロ市、首都ブラジリアの3地域で開催
2026.08.18
2026.08.18
近年、気候変動は世界各地で深刻な環境影響をもたらしており、ブラジルでも干ばつや洪水などの自然災害が発生しています。
本講義では、自衛隊の元東部方面総監の磯部晃一氏が、2011年の東日本大震災や2013年の伊豆大島土砂災害をはじめとする大規模災害への対応において、日本政府が構築してきた防災・減災体制や具体的な施策について紹介しました。また、自衛隊による災害派遣活動の現場で培われた経験や、さまざまな自然災害における現場指揮・調整の経験についても共有されました。
日本は高度な技術力を有する一方で、地震、津波、台風などの自然災害が多発し、これらと向かい合う必要があります。そのため、長年にわたり防災および災害対応に関する知見と経験を蓄積し、現在では防災分野における国際的な先進事例として広く認識されています。
講義の参加者は、中央政府、都道府県、市町村、そして地域住民が連携して機能する日本の防災体制について学ぶ機会を得ました。この仕組みには、防災対策、住民への啓発活動、緊急時への備え、インフラ設備の適応能力など、多岐にわたる取り組みが含まれています。
講義の最後に磯部氏は、日本とブラジルの間で経験や知識を共有することの重要性を強調し、防災、緊急対応、復興・復旧の取り組みをさらに強化していくための協力について参加者に呼びかけました。
JICAブラジル事務所の宮崎明博所長は、2024年にリオグランデ・ド・スル州で発生した大規模洪水をはじめ、ブラジルで自然災害が繰り返し発生していることを踏まえ、今回の講義で共有された内容の重要性を強調しました。宮崎所長は、スーパーエルニーニョ現象の強まりに伴う極端気象への対応に向け、ブラジルにおける防災・減災の備えを一層強化することが重要であると述べました。
講師紹介
磯部
晃一
氏
磯部晃一氏は、陸上自衛隊の元陸将です。2013年から2014年にかけて、東京都を含む東部方面総監を務めました。また、台風や洪水などの自然災害への対応において豊富な実務経験を有しています。
2011年の東日本大震災では、米軍との共同作戦において重要な役割を果たしました。現在は、国際安全保障分野における戦略アドバイザーおよび教授として活動しています。
2026年8月10日から14日にかけてブラジルを訪問し、サンパウロ大学法学部 (FDUSP)、リオデジャネイロ州立大学(UERJ)、ブラジリア大学(UnB)において講義を行いました。
サンパウロ大学法学部(FDUSP)
開催日:2026年8月10日(月)
リオデジャネイロ州立大学(UERJ)
開催日:2026年8月12日(水)講義をする磯部氏
ブラジリア大学(UnB)
開催日:2026年8月14日(金)
開会式の様子(ブラジリア大学・UnB)