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インタビュー
安永 愛さん
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氏名:安永 愛
配属先:農牧省チョロテガ地域支部 企画部
任地:グアナカステ県リベリア市
職種/指導科目:マーケティング
派遣期間:2016年3月~ 2018年10月 -
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コスタリカの印象(印象に残っている人やその理由、一押しの観光地等)
・ 県内の生産者や販売者を巡回する中で、中小企業家の大多数はコスタリカ特有の「政府の支援を待つ」「神のご加護を待つ」という意識をもっていることに気づき、時間はかかるものの、意識改革が課題になると強く実感していた。キリスト教への信仰心が大変強い国民性で「また来月5日に会いましょう」と言うような約束事も、返事は「Si Dios quiere(もし神が望むのなら、神様の思し召しがあれば)」と返される。約束も計画もなかなか思い通りにはいかないことの難しさを、よくコスタリカの隊員同士で話していた。
・ 農牧省からは、マーケティングについて講義形式で教えて欲しいと依頼を受けていたものの、他の中小企業やお客様の意見をきいて自ら改善できるようなイベントや市場への参加が向いていると感じていた。コスタリカ人はフレンドリー、お世話好き、話好きでオープンな人が多かったので、その特徴を活かして当事者本人の改善意欲を高められる機会を設け、同じような立場の生産者同士が自発的に学びあえる環境を作ることで、受け身でない効果的・継続性のある支援ができたと思う。 -
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活動内容/業務内容
一村一品運動(OVOP)プロジェクト:①県内の特産品のレベル引上げのための巡回型マーケティングセミナー実施、②文化紹介も含む物産展のスポンサー集めからイベント企画運営のスキームは、隊員終了後の翌年も継続された。
・ イベントの目的は、生産者と販売者の結びつきだけでなく、ホテル、スーパー、旅行代理店、卸会社などOVOPに関わる政府機関や民間組織を結びつけ、中長期的な販売や支援の関係性を築くことにあった。本イベントをきっかけとし、配属先の農牧省とNGOを中心に、ICT(コスタリカ観光促進公団)、INDER(農村開発庁)、INA(国立教育研究所)、MEIC(経済産業商業省)、UNED(国立通信大学)、MCJ(文化青年省)、コスタリカ大学、ナショナル大学とも繋がり、官民連携の協力体制が構築できた。
・ 54社の出展企業が参加する県内で行う初めての大規模イベントとなり、ICTやフォーシーズンズホテルなどから協賛を頂き、2日間の来場者数は2835名、総売上高は約358万円(18,971,550コロン)となった。開会式には、文化青年省から大臣、農牧省から副大臣、JICA所長にもご参加頂いた。
・ 県内ローカルテレビ局やFacebookなどのプロモーション活動も進め、来場者105名のアンケート、出展者のコンクールなどを実施し、企画から評価まで枠組みをつくれたことは、農牧省の地域支部としても大きな進歩となった。 -
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コスタリカでの経験がご自身に与えている影響
・ コスタリカでの経験を通して、自分自身の人生を謳歌しているコスタリカ人に会えたことで、職業観や今後の人生の考え方が大きく変化した。
・ 日常生活もままならない状態のスペイン語レベルでの業務開始だったにもかかわらず、自分を信じて応援し続けてくれた農牧省の職員(年齢は私の親世代)は、家族のように今も繋がっていて家を行き来している。恩返しとラテンアメリカの役に立ちたいという想いから、隊員終了後はJICAコロンビア支所で企画調査員(ボランティア事業)として勤務した。
・ その後、自然、動物、人の多様性あふれるコスタリカに戻り、どうやって自分の経験を将来に残せるか考えていた時に、学校・企業・個人に対して海外研修や、海外インターンを提供しているタイガーモブ株式会社に出会った。「自分の強みを活かしてチャレンジしていく人を増やすことで、次世代の子供たちによりよい地球と社会を残すこと」を本気のミッションとして実行しようとしているメンバーが社内にたくさんいて、自分もミッションの実現のために力を尽くしたいと思い、現在はコスタリカからオンラインで勤務している。 -
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現在の隊員を始めコスタリカ協力に携わる皆さんへのメッセージ
・ 日本は失敗する前に色々と想定した上で準備を進めるので、ミスしたときに責められることも多いものの、コスタリカでは想定しないことがたくさん起きるので、どれだけ準備していても想定どおりにならないことがたくさんある。「そうなったら、その時考えればいい」という(PURA VIDA:純粋な人生)の発想がコスタリカの国民性でもあるように、失敗も笑って吹き飛ばす『柔軟性』をコスタリカの人はみんな持っている!
・ 考え方や文化、生活様式の違うコスタリカで、最初は色々と苦労することも多い中で、まずは自分自身の協力者、一緒に進めていくパートナーに巡り合えると、最初の一人から少しずつ変わっていくものだと思う。それがたとえ大人数にならなかったとしても、一生懸命やっている姿は言葉を解せずとも伝わっているはず。コスタリカを初め、ラテンアメリカは気持ち(パッション)を大事にしている人が多く、どうやったらそんな人たちと一緒に現地をよくできるか、同じ目線に立って考えていってほしいです。 -
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コスタリカの皆様に送るメッセージ
Quiero expresar mi más profunda gratitud a todos los costarricenses que me han brindado su apoyo durante mi tiempo como voluntaria de JICA. Mi experiencia en Costa Rica ha sido una travesía de aprendizaje y crecimiento personal, y cada uno de ustedes ha jugado un papel fundamental en ello.
Durante estos dos años y medio, mi perspectiva de vida y mis valores han experimentado una transformación significativa. Tuve la oportunidad única de dar a luz en un hospital público de Costa Rica, una experiencia que me llevó a reflexionar profundamente sobre el sistema de salud costarricense, la educación y los desafíos medioambientales que enfrenta el país.
Mi deseo es continuar contribuyendo de manera significativa tanto a Costa Rica como a Japón. Creo firmemente en la importancia de trabajar por el bienestar de las futuras generaciones, y espero poder hacer una diferencia positiva en sus vidas.
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