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2023年も残すところわずかになりました。
そこで2023年のJICAエルサルバドル事務所を振り返ってみました。

2023年3月には「JICA国別分析ペーパー」を作成しました。今般は、日本政府が作成した「対エルサルバドル共和国 国別開発協力方針(令和4年4月)」の下、エルサルバドル国を開発の観点から分析し作成しました。
この国別開発協力方針の重点分野である「経済の活性化と雇用拡大」について、エルサルバドル東部地域は引き続き重点地域であるものの、東部地域のみに限定しない支援も実施していくことをJICAは提案しました。そして、2022年8月に作成した「SICA-JICA 地域協力アクションプラン 2021-2025」に基づき、「物流・ロジスティックス」「環境・気候変動」「女性の経済的自立支援」「持続的な観光開発」「農業・農村開発」「南南協力・三角協力の推進」の6つの重点分野の下、中米統合を推進することも挙げました。
JICA国別分析ペーパーは、次のURLで公開されています。
https://www.jica.go.jp/Resource/elsalvador/ku57pq0000046c70-att/jcap.pdf

JICAは、「人間の安全保障」「質の高い成長」の実現というミッションの下に、Prosperity(豊かさ)、People(人々)、Peace (平和)、Planet(地球)という4つの切り口から事業戦略である「JICA グローバル・アジェンダ(JGA)」を設定しています。
教育分野のJGAでは、「教科書や教材を開発し、学びを改善」する協力方針を掲げて、ESMATEと呼ばれる数学教育の協力を行っています。ESMATEは、2022年に米国のRTIインターナショナルが実施している研究「Numeracy at scale」において、算数のスケールアップに成功した世界の6つの優良事例として選出されました。そして、2023年9月にはRTIインターナショナルによる調査分析結果についての報告会がサンサルバドルで開催されました。生徒が様々な活動機会を与えられていること、教師が授業を進めるための明確な指針が教科書や教師用指導書に示されていること、色々な教具や表現方法が使われていることなどが生徒の学力向上につながった成功要因として発表されました。

2023年11月には、中米統合機構(SICA)の議長国であるエルサルバドルと中米経済統合事務局(SIECA)が、中米地域物流ロジスティクス開発マスタープランのローンチイベントを開催し、小職もパネルディスカッションのメンバーとして参加しました。

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本計画では、11の回廊に注目したモビリティー・ロジスティクス開発が記載されています。なお、本計画の短期行動計画で提案されているプロジェクトの中で、運輸交通のJGAで定めた「道路アセットマネジメント」に関する協力方針に基づき、中米地域の経済開発に貢献することをJICAは検討しています。
中米地域物流ロジスティクス開発マスタープランは、次のURLからご覧になれます。

英文
https://recepcionwebsieca.s3.ca-central-1.amazonaws.com/REGIONAL%20MASTER%20PLAN%20%281%29.pdf (外部サイト:約196MB)
西文
https://recepcionwebsieca.s3.ca-central-1.amazonaws.com/movilidad+y+logistica/Plan+Maestro+Regional+2035+Vers+Cumbre.pdf (外部サイト:約155MB)

紹介ビデオ(英語字幕)
Regional Master Plan on Mobility and Logistics 2035 - YouTube (外部サイト:YouTube)

また、COVID-19パンデミックを受けて中断していたJICA海外協力隊事業は、2022年4月に派遣を再開し、現在は18名のJICA海外協力隊が、それぞれの専門性を活かして、エルサルバドルの人々とともに活動をしています。専門分野の活動以外には、日本の踊り、日本食、書道などの日本文化をイベントで紹介し、両国の親善に尽くしています。

国の発展には人材育成が欠かせません。JICAのプログラムの下で、現在21人のエルサルバドル人が日本の大学院で学んでいます。異国の地で、研究に励む21人の留学生に対してエールを送ります。
2023年には、中南米地域で唯一エルサルバドルで実施している「人材育成奨学計画(JDS)」で、日本の大学院で学んだエルサルバドル人6名が帰国しました。そしてそのうちの2名の帰国研修員が、エルサルバドル大学と実施しているJICAチェア(JICA日本研究講座設立支援事業)の講座で、修士課程で学んだことや日本の開発の歴史そして日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)について、10月に講義をしてくれました。帰国研修員の皆さん、ありがとうございます。

引き続き、JICAは、人々が明るい未来を信じ多様な可能性を追求できる、自由で平和かつ豊かな世界を希求し、パートナーと手を携えて、信頼で世界をつなぎます。

2023年11月
JICAエルサルバドル事務所長
小園勝